日本一危険な国宝5

11 29, 2010
三徳山 三佛寺 投入堂5 Mitokusan Sanbutsuji Nageiredou 5
Kazz日本全国古の旅


文殊堂

文殊堂。崖などに建物を建てる高度な技術「懸造り(かけづくり)」文殊堂を見て最初に思い浮かべるのは京都・清水寺。組み合わされた木材がひとつのデザインとなり、素晴らしい融合美を魅せる。

文殊堂と地蔵堂

投入堂修験道最大の難関とも思える「くさり坂」手前まで来た。
よし、いよいよかぁ、と、思ったが・・、ちょい待ち。「くさり坂」の前に難所があるんです。

くさり坂手前

それが、ここ。名付けて「くさり坂、手前坂」。

おーっ、斜度60~70度近くはあるだろうか。岩場むき出しのいかにも滑りそうな坂だ。

日頃デスクワーク主体の同行者は一瞬唖然。何とか奮起して一歩を踏み出す。
写真で手に掴んでる横断しているこの「根」に助けられた模様。ここでも「根」サン大活躍です。
この横断している「根」を越えて左にルートを取れば年配の方でも問題なく上がれます。
この、やや高い難易度の「手前坂」を越えていよいよ現れます。

くさり坂

さぁ、投入堂修験道の真打「くさり坂」いよいよ登場。

「おぉ、確かに凄い。」

距離は15m程度だと思いますが、傾度がキツい。人生で鎖を使って坂を登るってことが何回あるだろう。(笑)

同行者、再び唖然です。但し「手前坂」より傾度は低いです。適当な凹凸があり、雨の日でなければ大丈夫そうです。ただ、最初の上がりが大変です。上がってしまえば、後は頑張れば大丈夫。右にルートを取り、文殊堂の柱を掴みつつ上がるという技もあります。同行者は、会社の同僚に「絶対迂回ルートは取らない」と宣言してきたらしく、「ここを登らないと何言われるかわからない(笑)」と、ある種使命感のように登っていきました。

くさり坂2
くさり坂3

以前のエントリー「日本一危険な国宝3」でも記しましたが、この「くさり坂」には迂回路があります。下りの人の為の道で、基本的には一方通行となりますが、下りの人の列が切れたら登れると思います。ご年配の方などはこちらから登られることをお勧めします。

この最大の難関「くさり坂」を上がると文殊堂です。

文殊堂全景2

文殊堂。日本の懸造りの中でも、かなり標高の高い場所にある建物。こうした貴重な建物に上がり、景色を見ることの出来ること自体がこれまた貴重な体験である。

この文殊堂は、国の重要文化財で室町時代に建立された建物であると言うことです。
投入堂にばかりスポットが当たりますが、なかなかどうして、懸造りの建物としても凄いと思います。
投入堂の情報は色々ありますが、この「文殊堂」や、この上の「地蔵堂」は関しては、殆ど情報はありません。
「文殊堂」と言うぐらいだから、文殊菩薩像が祀られているぐらいしか分からない。扉は常に閉められているようで、何年か前に滅多に見られない内部が公開されたと言うが、写真でも見たことがありません。

文殊堂一回り

恐怖におののきながら写真を撮る。これほどの開放感は滅多に味わえない。こうした「素晴らしい景色」と、表裏一体にある「死と隣り合わせ」が意味する現実は、それがこの場所に立つということの深い意味を感じさせているようにも思えてならない。ただ景色が良いだけでここにお堂を建てたわけでは決してない。

多くの方が体感したと思うが、この文殊堂は廊下を一回り出来るようになっている。懸造りで只でさえ崖から張り出されるように造られているので、その開放感たるや、中々類を見ない。一瞬空中を浮いているような錯覚に陥る。この日は快晴で、遠く日本海まで見ることができた。雨を逃がすため、やや床が外側に傾斜している。人工的な建物などが視界にないので高さの感覚が麻痺するが、勿論落ちたら只では済まない。すれ違うときは細心の注意を払いたい。また、この場所でふざけあうなどはもっての他だ。

文殊堂景色

遠く日本海が見える。本当に凄いところに建てたものだ。ここからの景色を見られることに感謝。

人間の心理というものは面白いものだ。おそらく、この文殊堂を回ろうとしている人は、全員がここから落ちたら只では済まないと認識していて、個人個人がそれぞれ最大の防衛策をとるので、何か突発的なことでも無い限り事故が起こるケースは非常に少ないと思う。すれ違う人がそれぞれ声を掛け合い、誰もが傷つかない、付かせないという気遣いや思いやりをもって歩いている。信号などがない複雑な交差点で事故が少ないのと同じで、要は意識の問題である。自分を思いやり、他人に気を配る。我が物顔で歩くことなど許されない場所である。そう、そして、なまじ柵など設けない方が良い。あまつさえ、柵などと言う甘えがあるから転落する。逸脱した行為も同様だ。人生と同じか。自己の意識を強く持って進んでいかないと人は転落していく。

ここからの眺めは素晴らしい。偉大なる先人達が、ここに苦労してお堂を建てた意味は、ここを廻つて初めて分かった気がした。修験道という名のもと、考えさせられる。

地蔵堂

建物が似ているので、ひとまわりしていると一瞬フラッシュバックしたかのよう。ここからの眺めもまた絶景です。

さらに少し上がると同じような建物がある。この建物は「地蔵堂」。この地蔵堂もお堂をグルリと一周できる。
建立時期といい、造りといい、文殊堂と非常に似ている。道中さほど急ではない上り坂から現れる建物で、文殊堂のくさり坂のような難所があるわけではない。基本は入母屋造りに唐破風を持つ建物で、建立時代は室町時代の建物だ。ここからの眺めも素晴らしく、高所恐怖症でないひとは注意しながら一回りすることをお勧めする。残念ながら各所の扉は閉ざされていて中を見ることはできない。
面取り説明
ここで、折角Kazz zzaK(+あい。)に遊びに来ていただいたので、今回の最後に、少し古代~近世の建物についてお話しします。
寺社仏閣などが好きな方は勿論のこと、ふと旅先で出逢った古い建物など、
この建物一体何時頃のモノなのかなぁ?
と思うときはないでしょうか。予備知識の無いときに、意外と役に立つのが「柱から見る時代」の特定です。自分も建物を見るときの指針にしているのですが、上図のように、実は「柱の面取り」を見ると、大概の建物の時代がわかるということ、ご存じでしたか?これ、本当に役に立ちます。

例えば、今回目指す投入堂は、平安時代後期の建物と言われています。「平安時代後期」の建物は、面取りが大体1/5になっています。但し、投入堂は非常に大きい面取りをしてあり、(殆ど8角形)やや特殊なケースです。時代はやや上り、「鎌倉時代」の建物になるとこれが1/7ぐらいになります。そして、今回の文殊堂や地蔵堂など「室町時代」の場合1/10ぐらいになり、これが近世「江戸時代」になると1/14ぐらいにまで小さくなっていきます。全て、まったくこのケースに当てはまるかといえば、いきなり投入堂のようなケースもあるわけで、100%とは言い切れませんが、建立時代のわからない旅先で出逢った建物などの柱に注目してみると面白いかもしれません。



さて、いよいよ修験道も佳境に入ってきました。目指す投入堂はもうすぐです。前のエントリーから、少し資料的なものも集まり、CG製作の方もほんの少しだけ進みました。まだまだ下手くそですが、次回「日本一危険な国宝6」では、お見せできるかもしれません。ただ、完成はまだ先になりますので、少し長い目で見てください。素人建物ファンの方、しばしお待ち下さい。


ⓚAll Rights Reserved. Photo by Kazz with GXR A12 50mm SIGMA DP1 and SONY DSC-HX5V



ぐるぐるな世界 ROLL4

11 27, 2010
MARRONNIER 東京烏骨鶏あじわいロール Maronie Tokyo ukothukei ajiwai-roll
Kazz日本全国お菓子の旅


全体ロール4
ぐるぐる4


ⓚAll Rights Reserved.Photo by Kazz with GXR A12 50mm


Kazz zzaK(+あい。)に遊びに来ていただいてる皆様。投入堂エントリーもすでに4回を数え少々飽きてきたんじゃないですか?

・・・やっぱりですか・・・

投入堂編の方はまだまだ続きそうなので・・・。

ちょっとロールケーキでも食べながらお茶しませんか?

すぐにまた本編に戻りますので。

と、いうわけで、ここらで一息。急遽人気の「ぐるぐるな世界」をエントリーします。(投入堂編を楽しみにしている方すいません。)

急遽というわけで、どうしようか迷ったが、確かなものということで、以前シュークリームでエントリーしたMARRONNIER(マロニエ)の東京烏骨鶏あじわいロールをエントリーします。
東京国立に本店を持つ地元密着の洋菓子屋さんで、安くて美味しい好きな店のひとつです。

このあじわいロールを久しぶりに食べたが、食感が非常に軽く、クリームも徒に甘くなく、スポンジは良い意味で後味が残らないシンプルでバランスの取れたロールケーキだ。劇的に美味しい!!というわけではないが、そつのないしっかりした味付けで、地元で昔から知ってる店というアドバンテージを抜いてもなかなかいけると思っている。玄人好みの味だ。ただ、やや軽すぎる感じがあり、シットリ系を好む人には向かない。
あと、難点は値段がちょっと高い。大体写真のサイズで切って大人4人分。893円。
名前にもあるように、東京烏骨鶏の卵を使用しており、焼きはやや浅い傾向がある。焼き目付きでビジュアルも合格だ。やわらかく、切るのに苦労した。(笑)

「オレはシンプルじゃなきゃ嫌だ!」

と言う自分のような人にはお勧めできます。

実は自分は並んでものを食べたりするのは好きな方じゃない。どうしても、という場合だけは仕方がないと思い並ぶときがあるが、この年までそれは殆ど無く、前回は何時だか思い出せないでいる。このブログでは、偶然入った店が美味しかったというようなそんな出会いを紹介できたらと思っている。本に載ってもいない美味しい地元のお店はまだまだ沢山ある。

ぐるぐるな世界はやっぱり奥が深い。



※味は個人的な感想です。


さて、次回Kazz zzaK(+あい。)「日本一危険な国宝5」は、文殊堂へ。いよいよ投入堂修験道最大の難所「くさり坂」を登ります。



日本一危険な国宝4

11 25, 2010
三徳山 三佛寺 投入堂4 Mitokusan Sanbutsuji Nageiredou 4
Kazz日本全国古の旅


役小角

Who is the man? 役小角とは一体何者?



【役小角(えんのおづぬ)】と【六根清浄(ろっこんしょうじょう)】

今回のKazz zzaK(+あい。)投入堂とは切っても切れぬこんなお話から。

修験道の開祖にして呪術師。神様のようで神様ではない。投入堂を投げ入れたとされる、この

「役小角(えんのおづぬ)」

という人物はいかなる者であるか。
この、役小角なるいかにも伝説的な名を持つ興味深い人物は、600年代後半に実在した人物とされる。
「と、される・。」そう、実在の人物であることは確かだ。但し、その出生などの記述は殆ど無いに等しく、極めて謎に包まれた人物である。では、なぜ実在した人物だと言われるか。
「続日本紀」(しょくにほんぎ)にその記述があるそうです。この本は、フィクションなどの入り込む余地がない本と言われ、その記述には、役小角の伝説を伺わせる記述が残されているそうです。

役小角(えんのおづぬ)とは略称で、フルネームは、賀茂役君小角(かものえだちのきみおづぬ)。 大和国生まれで、後の名を 役行者(えんのぎょうじゃ)、 神変大菩薩(じんべんだいぼさつ)、役公(えんのきみ)とも呼ばれ、多くの名を有する。
投入堂自体の伝説にもあるように、役小角は、自分が会得した孔雀明王の呪術(いわゆる法力?)で民衆を救い世に多く知られるようになった。修行の成果として、蔵王権現を感得した役小角は、日本の霊山という霊山をくまなく遍歴し、自らの思想を衆生に説いたといいます。

また、役小角は修行の虫でもあったそうです。後にその能力の凄さに嫉妬した弟子に朝廷に密告され、「怪しいヤツだ」と母親を人質に取られ、大島に流される刑に処される。ただ、並はずれた能力の持ち主だった役小角は、昼間はおとなしくそのままであったが、夜には海を歩いて富士山で修行をしていたという。また、自らの呪術により空を浮遊し、鬼神2鬼を前後に従え修行をしていたといわれる。とにかく、様々な伝説を有する、役小角はある意味スーパースター的な存在である。

以上、ザックリではあるが、役小角という人物、極めて興味深い人物であることに間違いない。

・・これらは荒唐無稽な後付的伝説ともとれるが、それらの真意は個人が持つところとしたい。
数々の伝説はあれど、後の山岳信仰から生まれたこうした修験道の開祖であることは広く知られ揺るぎはない。

後に役小角は、罪を許されるが、60余年で昇天したという。「死」ではなくあくまで「昇天」。人として生まれ、神としての「昇天」。凄すぎる人物である。

「修験道の開祖か・・。」

投入堂修験道中には、この役小角の石像が建ててある。

2011年、こうした役小角の開拓した修験道を自分も今、歩いている。

六根清浄

登山事務所にてお守りでもある「輪袈裟(わげさ)」を借り、いよいよ入山する。六根清浄とは、

・眼(視覚)
・耳(聴覚)
・鼻(嗅覚)
・舌(味覚)
・身(触覚)
・意識


の事で、これら人間の欲の根源である全てを断ち切り、心穏やかに無の境地で登らなければならないということなのであろう。常日頃から欲にまみれた生活をしている自分にとっては(笑)改めて身が引き締まる思いである。

入り口2

朱の格子の入山門をくぐり修験道が始まる。修験道中は食べ物は勿論厳禁である。(飲み物はOK)

入り口

宿入橋を越えて振り返る。この杉の木は凄い貫禄。樹齢どのくらいであろうか。伝説の地の入り口に相応しい構え。
自然の仁王門のような・・同じような樹齢だと思うが、左の木の枝振りが凄い。


いきなり坂2

いよいよ始まった投入堂修験道。宿入橋越えるといきなりハードな上り坂が連続して続く。斜度はまだまだこんなものじゃないだろうが、とにかく「滑るっ。」確かにこれは雨の日に相当な神経を使う。根っコがありがたい。細心の注意を払って先に進む。

と、しばらくして気がついた。

カメラの出し入れに妙に手間がかかる。今回持ってきたGXRは50㎜。サブとして広角用にDP1を持ってきたのだが、これが暗すぎて全く役に立たない。(DP使いの人にはこの意味がわかるだろうが・・泣)GXRはといえば、この道中に50㎜は全くマッチしない。加えて、ハンドストラップで来てしまったため、撮影の度に出し入れしなければならないことと、同行者のデジカメも自分が所持し同時に記録していたため、結局3台のデジカメを駆使しなければならなくなった。いきなり結論だが、道中を克明に記録する場合、基本一眼レフなどの大型のカメラは、バックなどに出し入れすることを想定しないで登った方が良い。つまり、手に持つことは考えず、剥き身かけっぱなしの方が良い。また、広角域は必須であることも加えたい。50㎜はどうしても長い。

いきなり坂3

ある意味参拝者を強固に守っている「根」。大地の神経縮図のように無尽に張り巡らされたこの「根」の存在は、参拝者にとって非常に大きな意味を持つ。ところどころの根にグラつきがまるで無い。一見か細い根のようでも、自分の体重ぐらいではビクともしない。枯れた木と違い脈々と生きている証拠である。

野際稲荷

ひっそりと最初の建物「野際稲荷」がある。

かずら坂?

これが「かずら坂」か?いや、多分違う。結構な傾斜だが、標識があるわけでもなく、同行者も全体的に根が露出していてどれが「かずら坂」だかよくわからなかったと言う。登っている最中は夢中になっていて、特に気にも止めなかった。(笑)確かにそれらしいのはあったような気がするが・・。

もしかして・・、登る前は、もの凄い木の根が露出している、ある特定の坂の名が「かずら坂」と特別に名付けられたのかと思ったのだが、どうもそうではないらしい。「かずら坂」とは言っても、ある特定の場所が「かずら坂」ではなく、こうした道中の根が露出した道(坂。とくに前半)を総称して言うのであって(想像)この写真の坂も「かずら坂」になるのだと思う。そうだとすると、「かずら坂」ずいぶんあったな・・。

このような「かずら坂」を何坂かクリアしていく。前日、当日共に凄い快晴であったが、やはり泥濘(ぬかるみ)が各所にある。しかし、この投入堂修験道は、木の根がなければ完登もままならない。ホントに木の根様々だ。

「ありがとう!木の根さん」。

心の中で御礼を述べつつ、一礼。こうした状況は、やはり「登らせて戴いている。」という言葉しかない。



しばらくこんな道を連続して登っていくと、いよいよ文殊堂が見えてくる。




ⓚAll Rights Reserved.Photo by Kazz with GXR A12 50mm and SIGMA DP1


日本一危険な国宝3

11 20, 2010
三徳山 三佛寺 投入堂3 Nitokusan Sanbutsuji Nageiredou3
Kazz日本全国古の旅


鳥居

三徳山神域を境界する大鳥居。手前はKazz zzaK(+あい。)初登場の10年来の愛車「スズキ・カプチーノ」。東京からほぼノンストップで米子まで走ってきた。すでに14万キロを超えてまだまだ絶好調。旅にかかせない相方だ。この愛車については、いずれブログでたっぷりと紹介する。


2010年11月4日夏休みの代わりに貰った秋休みにて先日の足立美術館から米子に移動、その米子からゆっくり2時間ほどかけていよいよ三徳山 投入堂の入り口まで来ることができた。

この大鳥居くぐればそこは三徳山神域。快晴。唯一、天候だけが心配だったが、素晴らしい天気で良かった。既に皆さんご存じとは思うが、投入堂の拝観は「観光」では無く、あくまで「修行」である。一般の参拝者用に道は整備されておらず、降雨などの場合を考慮されていない。危険な場所に手摺があったり、階段があるわけでもない。したがって、天候によって(寺側の判断によって)投入堂への道は閉山される場合があることを念頭に置きたい。また、当日が快晴と言うことではあっても、前日が豪雨だったりコンディションが著しく悪い場合など、やはり閉山する場合がある。投入堂拝観を目的とするならば予備日としてもう一日は欲しいところだ。

駐車場

駐車場は思ったより広い。50~60台は停められる感じだ。但し混雑するときはこれでも足りないだろう。早めの出発、入庫をお勧めする。


車を駐車場に滑り込ませる。平日の朝10時頃とあって車もまばらだ。駐車場の写真をわざわざ載せることもないと思ったが、ブログなどで載せている方がなかなかいなかったので、有益な事前情報として載せることにした。大型観光バス用などのスペースもあり、意外と広い印象がある。ゆうに乗用車50台は駐車できるだろう。駐車料は無料(だった)で三徳山入り口まで歩いて5分とかからない。未確認だが、こうした駐車場がもうひとつあるということだ。

三徳山入り口1

いきなり長い階段。このぐらいで音を上げるようだと到底無理であるが・・。


さて、これが投入堂への玄関口となる。いきなり雰囲気満点である。三徳山開山1300年の幟があちこちに立っている。

「おぉー、ついに来たかぁ。」

納経堂

ここにはポストカードなどのお土産が売っている。御朱印もここで貰う。


少し歩くと「納経堂」三徳山入り口の社務所の様な小さい場所がある。参拝受付案内所。ここで入山の為のお金などを支払う。小さいパンフレットと厄除けの札を貰った。投入堂までは600円だ。この案内所では御朱印などの受付も行っている。尚、一般参拝客のトイレは見たところ、ここと登山事務所の2カ所。事務所は混むのでここで済ませたい。(投入堂への修験道に入ったら、勿論トイレはない。)

R0010571.jpg

こうしたパンフレットなども旅の記念になる。右の御札は「元三大師(がんざんだいし)」玄関などに貼ると厄除けになるありがたいものだ。


三徳山入り口

「まだ、紅葉には早いか・・。」

綺麗なモミジがあるが色はまだまだグリーンのまま。(11月4日)静寂に包まれた三徳山は非常に雰囲気がある。

階段2

階段があるのもここまでか。改装中の本堂を横目にいよいよ本格的に入山する。

三徳山階段

幾多の参拝客を支えてきたのか。階段に踏まれた轍が出来る光景が凄い。
この階段を越えて、登山事務所だ。

観光ではない投入堂への道は、軽々しく入ることは出来なく、それ相応の手続きが必要だ。

大きな問題は二つ。

ひとつは靴のチェックがあることだ。登山者丸出しのバリバリの登山靴だと入山ができない。根や山肌を傷めるからだ。同様の理由から、杖やストックなどの使用も禁止である。多少凹凸がある、底がツルツルのスニーカーなどでなければOKということだ。

投入堂への道は過酷過ぎるということはないが、それなりの労力が必要だ。特に足場が悪いため、はき慣れた靴の方が良いことは言うまでもない。登山事務所で靴チェックにダメ出しされた方には最終手段として用意された「草鞋」を購入するという手段がある。「一度履いてみたい。」という方は別として、やはり個人的には履き慣れたマイシューズをお勧めする。草鞋の場合、履き慣れていない人だと、鼻緒のところに靴擦れならぬ、鼻緒擦れができて痛くなり、色々な意味で集中できないであろう。

あと、投入堂への道は、例え晴れていても、その土質から泥濘(ぬかるみ)が各所に点在する。最終的に草履はヌタヌタになることを覚えておきたい。また、修験道中、靴を脱ぐところが2カ所ある。「文殊堂」と「地蔵堂」を巡る度胸試し軒板周り。高所恐怖症ではない人は、ここで靴を脱ぐ。眺めは最高で、一巡りすると気持ちが晴れ晴れする。

投入堂靴

汚い靴で写真を載せるのは気が引けるが、このぐらいの底部を目安にしてもらえれば良いのではないかと思う。


ヒールなどで投入堂に行こうという人はまずいないと思うが、靴について、投入堂参拝では大きな問題だと個人的には思っている。
チェックする側の方も常に一人ではないので、多小差があるとは思うが、写真の靴は一発OKであった。(同行者)テニスシューズなどに代表される底に凹凸のないものや、見るからに履き込みすぎて、凹凸はあるが劣化してる靴は避けた方がよさそうだ。自分は水陸両用の足首をがっちり固定できるスポーツサンダル(メーカー・Keen)で行ったが、「まぁ、いいでしょう。」という結果だった。草鞋を購入した人の靴は、登山事務所で預かってくれるので心配ない。因みに、滑り止めの付いた軍手などの手袋も必須ではないが、あったほうが良い。

二つ目はかなりの問題だ。投入堂には原則一人では入山できない。う~ん、これに悩まされる人は非常に多いと思う。今回自分には同行者がいたが、ひとりで入山したいと考えている人はかなりいるはずだ。こうした人はやはり、グループに同行するか、登山事務所で同じような単独者入山者を待つしかない。

この件に関しては、社交的な方ならわけないことかもしれないが、そうでない方にはかなりの難問だ。また、同行する側の立場から、あまり自分のペースで登れないことも問題である。一人で物思いにふけりながら投入堂に行こうと考えている人も必ずいるだろう。こうした単独入山が認められなくなった背景は、事故が多発したための寺側(また、そういった行政指導?)の処置と考えられるもので、仕方のないことかも知れないが、投入堂以外でこうした場所を自分は知らない。確かにこの点に関しては、寺側・登山者双方の意見に納得できる非常にデリケートな問題であるが、決まりとして成り立っている以上は仕方ない。

こう考えよう。一見デメリットばかりのようでもあるが、人間関係が希薄なこの時代、旅先で見知らぬ人同士が知り合える良い機会である。ことも確かである。

CG地図

CG by Kazz with C4D

投入堂修験の道は前半がキモといえる。運動不足の人は覚悟しなくてはならない。両手両足を使わずには登ることはできない。(笑)普段からスポーツなどをして体を動かしている人は、特に問題なく登ることができるであろう。逆に、常々ハードな山にアタックしている人には物足りないと思う。投入堂ばかりに目がいきがちだが、途中の「文殊堂」「地蔵堂」(どちらも重要文化財)他、とにかく見所満載である。


さて、手続きが終わるといよいよ入山する。ド下手のCGで申し訳ないが、投入堂までの修験道行程を高さをイメージして作ってみた。(縮尺はメチャクチャ。あくまでイメージです。笑)

ザックリと解説。

投入堂は標高470m付近に建っている。登山事務所付近との標高差は約200mで、それほど高低差があるイメージはない。投入堂は三徳山にあるが、投入堂自体が建っている山は三徳山の連なる嶺の一部で、この山自体の標高は約500mである。つまり、この嶺はあと30m標高があがると頂上(というのか?)ということになる。また、投入堂までの道のりのハードな比重は、ほぼ文殊堂までに集約される。逆にいうと、文殊堂までたどり着けば、後は油断さえしなければ大丈夫である。行程自体はややハードなアスレチックと思えばいい。但しっ!脅かすわけではないが、一歩間違えれば、確実に死ぬ場所が何カ所かある。近年、地蔵堂の手前の大きな岩場で不幸にも滑落事故があり、人が亡くなっている。ここを自分も通過したが、確かに危険で、絶壁の直ぐ横を通過しなければならない。正直、我も我もと先を急ぐように道幅を広げると滑落する危険性がある。

繰り返すが、殆どの場所に手摺も柵も何もない。

最大の難所は「かずら坂」「くさり坂」。とくに「くさり坂」は、場所の特性から、下がっているくさりを使いひとりひとり順番に登らなければならないので、時間がかかる上、モタモタしていると待機している人から無言のプレッシャーがかかる。(笑)女性や年配の方はキツイかもしれない。

但し裏技として、このくさり坂には迂回路がある。傾斜は遙かに緩やで、くさりを使う必要もないが、この道は下りの人の為の一方通行路で、基本的に上りの人はこの下りの人の列が切れてから登るしかない。こうしてくさり坂をクリアする。
地蔵堂を越えた辺りから上りはほぼ無くなり、投入堂までは山の斜面側を平行して移動するようになる。ここまでくれば投入堂までは来たも同然だ。

さぁ、いよいよ次回、投入堂目指して本格的に入山する。






ⓚAll Rights Reserved. Photo by Kazz with GXR A12 50mm and SIGMA DP1

鳥取地図


日本一危険な国宝2

11 17, 2010
三徳山 三佛寺 投入堂2 Mitokusan-Sanbutsuji Nageiredou 2
Kazz日本全国古の旅

投入堂CG テスト2
投入堂CGテスト

ⓚAll Rights Reserved. Photo by Kazz

屋根を外した状態の投入堂。自分的に完成度10%ぐらいでしょうか。(笑)細部はまだ煮詰めていませんが、投入堂の骨格は大体把握できました。シンプルで非常に面白い造りになっています。ちなみに、投入堂のエントリーが終わるまでに完成することはないと思いますので、このCGは番外編として登場することになります。


投入堂という建物は自分にとって非常にショックでした。いえいえ、とは言っても、これは良い意味でショックだったと言うことであり、決して「苦労して行ってこれかよ。」という類のショックではありません。投入堂を目の当たりにした自分は、本当に興奮していました。行く前は柱一本に至る詳細まで脳細胞に記憶させようと意気込んでおりましたが、いざ目の前にすると、とてもそんな余裕はなかったです。(笑)

帰宅してから、もの凄くこの不思議な建物に興味が出てしまい、色々な資料を集めてみました。

とは言ったものの・・う~ん、なかなか無いですね。これだけ人気のある建物なのですが、大概投入堂訪問記のようなもので、建物自体の図面などを一般人が目の当たりにすることは残念ながら無いようです。根気よく少しずつ集めています。

と、いうのも、ブログなどで、やってそうで、やっている人がいないので、Kazz zzaK的に普通とは違うアプローチをしたいということも含め、超素人である自分が、CGで「投入堂」を創って見ようと思い立ちました。多角的に見ることの出来ない「投入堂」こそ、CGで創る価値があるのではないか。

・・・とはいえ、CGに関してはほぼ「ド」が付く素人ですので、期待したものをお見せできる確証は殆どありません(笑)が、何事も精進です。作らなければ上手くなるはずないです。良いキッカケになるかもしれませんし、こうしたものは最初に風呂敷を広げておかないと、「やっぱ良いか・・。」ということになりそうので、あえて最初にエントリーしました。また、不特定多数の人に見せることによって、色々派生していくことを期待し、企画を立ち上げました。このCG作成の件に関して、一般向けとしては唯一と思われる投入堂実測図を入手(西澤文隆氏 「日本名建築の美」より。但し、残念ながら絶版本です。あと、最近調べたのですが、投入堂他重要文化財を修理した際の(いわゆる平成の大修理)の報告書が国会図書館にあるみたいです。未確認。)したので、この図を元に出来る限り詳細に製作していき、自分はもとより、投入堂自体に興味がある人のコミニュケーションに役立てたいと思います。自分のCG製作スキルでは、近景用は無理だと思うが、出来るだけ頑張ってみようと考えています。(投入堂の詳細な図面ってあるのかなぁ。)

さて、前置きが長くなりましたが、次回からいよいよKazz zzaK(+あい。)的(あっ、たいしたこと無いです)「修験道、投入堂への道」の始まりです。


プロフィール

Author:Kazz
Welcome to my blog

Kazz zzak(+あい。)へようこそ。
Kazz zzaK(+愛・逢・遇・合・・・ etc)
あい。は、人それぞれ。

英語で i は自分ということ。

Kazz zzak(+i)

色々な「あい。」と自分をプラスして
Kazz zzak+i=「Kazz zzaKi」

「カズ雑記」

身の回りの好きなこと。好きなモノ。
関心のある事。
写真と共に何でも書いていきます。

気に入ったらまた遊びに来てください。

尚、このブログ内全ての文章・写真には著作権があります。販売も行っておりますので
無断で使用・転載する行為を固く禁じます。

コメントは基本的に悪質で無いものは承認する方向です。
ただ、メールで個別に対応することは時間的にも余程のことが無い限りできませんので
コメント通してすることになります。宜しくお願いします。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター