燻銀名建築 臥龍山荘

10 31, 2011
臥龍山荘 Garyu Sansou
Kazz日本全国古(いにしえ)の旅
臥龍山荘1
さて、のっけから愚痴で申し訳ないが、今回の旅行でGXR A12 28mmが故障したことにより撮影に最も痛手を負ったのは、この「臥龍山荘」であったかもしれない。全体的に後ろに下がるスペースが中々無く、木などが密集しているため殆どが建物の切り取りになってしまった。
自分のような間抜けはいないと思いますが、くれぐれもサブカメラは持っていってください。(笑)
臥龍山荘3
気を取り直して、今回のエントリーは、愛媛県・大洲市にある「臥龍山荘(がりゅうさんそう)」を掘り下げて見たいと思います。一度は行きたかった名建築です。
この臥龍山荘の敷地は約3000坪あります。外からはそんなに広く感じないようなのですが、かなりの広さです。
各所に工夫を凝らし、ゲストを飽きさせないよう多才な工夫が建物随所に見られます。臥龍山荘は「桂離宮」「修学院離宮」を参考にも造られています。初日にその「桂離宮」を訪れ記憶の新しい自分は、臥龍山荘との対比をするのも楽しみにしてきました。

素・敵=臥龍院の奥深さ。
臥龍山荘自体は関ヶ原の合戦前の1595年頃に造られた庭園だが、惜しいことに明治維新後は誰も住まず、荒れ放題であったという。それを河内寅次郎が10年間という構想と4年の歳月を掛け造り上げたものだとされます。
主に、その内部はメインの建物である臥龍院(がりゅういん)・知止庵(ちしあん)・不老庵(ふろうあん)庭園などで構成されます。
臥龍山荘 4
臥龍院は庭から建物を撮影することと、中から庭などの風景を撮影することは可能なのですが、内部は基本的に撮影禁止です。細かいところは撮影できません。
臥龍院内は主に3部屋で構成されています。それぞれにイメージがあり、自分は、霞月の間(かげつのま)「夜(薄暮)」清吹の間(せいすいのま)は、肱川からの「清らかな風と共にある春夏秋冬」壱是の間(いっしのま)は、畳を返せば能舞台にもなり、音響効果などにも拘った「格式の拘りと遊びの空間」という感じを捉えました。
上の写真は「壱是の間」13.5畳あります。外面との仕切りは必要最低限の柱数で庭を視覚に強烈に印象づけます。
ところどころに京都「桂離宮」「修学院離宮」の影響を受けています。
例えば、
臥龍 壱是の間 丸窓
壱是の間の丸窓。長押も加工していない木をそのまま使うなど随所に桂離宮を意識した造りが見られる。
桂離宮 丸窓
こちらは本家桂離宮・笑意軒の丸窓。窓は六つありますが、「四季の窓」と呼ばれています。細かく材質が異なるのが桂離宮らしい拘り。
また、ここには載せませんが、高欄などのデザインは修学院離宮にソックリです。
臥龍山荘 花いかだ
外から撮影した「清吹の間(せいすいのま)」欄間は「春」の花筏(はないかだ)この花筏が障子に映り春を感じる。勿論清吹の間には春夏秋冬揃っているが、特にこの花筏は有名だ。
臥龍山荘 霞月の間 完成品2
蝙蝠が飛ぶ「薄暮」の刻。「霞月の間」(かげつのま)
そして、個人的に気に入ったのがこの渋い、「霞月の間」である。(撮影禁止のためCGを作成)
この霞月の間の広さは8畳。読んで時の如く、霞のかかる月。床の間の丸窓は月を表現し、向かって左から右下に下がる違い棚は、その月にかかる霞を表現している。因みにこの月(丸窓)の裏は仏間になっており、その仏壇に灯す蝋燭の火が月を浮かび上がらせる仕組みになっている。
この「霞と月」すなわち丸窓と棚のバランスが絶妙である。
まさに「臥龍棚」・・イヤ・・実際こう呼ばれてはいないが、京都三大名棚に勝るとも劣らない見事な造りです。桂離宮「桂棚」修学院離宮「霞棚」醍醐寺三宝院「醍醐棚」
そして、もうこの棚を臥龍山荘 臥龍院霞月の間「臥龍棚」(がりゅうたな)と名付けよう。(笑)
桂離宮の「桂棚」のような豪華な装飾はありませんが、棚自体を霞に見立てるという考えが素晴らしい。
修学院離宮の「霞棚」も霞に見立てているのだろうが、月の丸窓と相まって素晴らしい空間を構成したと思える。
また、この霞月の間は部屋自体で「薄暮」を表現しており、襖紙なども暗いものを使っている。
そして、個人的に臥龍山荘で最も気に入ったのがこの蝙蝠の引き手である。
臥龍山荘 蝙蝠 引き戸 アップ2
桂離宮や修学院離宮などもそうなのですが、この時代の襖の引き手は独特の面白さがあります。ビジュアル的にも小技が効いており、「薄暮」という全体的な部屋のイメージを具現化するのに非常に適してたアイテムと言えます。
霞月の間のイメージは薄暮。ここに蝙蝠を持ってきたセンスが最高ではないでしょうか。さすが千家十職。
この蝙蝠の引き戸により「薄暮」のイメージがより一層強調されました。また、この霞月の間の襖紙は珍しい鼠色の和紙を使用しています。鼠色の襖紙というもの中々見られません。イメージに一役かっています。
この蝙蝠の引き手は、時代から金物師九代・ 中川浄益(なかがわ じょうえき)作だと思われます。
この小さな芸術品「蝙蝠(コウモリ)の引き手」是非臥龍山荘を訪れた際に注目してください。
臥龍山荘 色々
また、造りの各所にも面白いものが見て取れる。
軒や廊下など(撮影し忘れたが、縁側廊下の飾り釘には中川浄益の刻印があるものが何点かある。)詳しく見ていくと時間がいくらあっても足りない。下記写真に見る「飛び石」なども石臼をそのまま使っており、面白い。
臥龍山荘 庭
さて、臥龍院を背にして庭を歩くと右手に以前離れの浴室だった場所を改造し、現在茶室として利用されている知止庵にでます。
そして、更に少し歩くと見えてくるのが不老庵です。
臥龍山荘 不老庵
不老庵が魅せる空間術
臥龍山荘は肱川沿いに建つ山荘ですが、不老庵と言えば臥龍山荘がマスコミなどで紹介する肱川から撮影する代表的な風景でもお馴染みです。
臥龍山荘 肱川
ここです。
よく見ると(よく見なくても)懸造りです。
初めてテレビや雑誌などで臥龍山荘を見たとき、この不老庵が臥龍山荘の全てだと思っていて、
「随分小さいところに色々詰め込んだなぁ」
と思っていたのですが(笑)かなりの見当違い。
臥龍山荘 パノラマ
肱川を見下ろす。(パノラマ)
ターコイズ・グリーンのような何とも不思議な綺麗な色だ。流れは穏やかで、時間がゆっくり過ぎる感じがする。
臥龍山荘 不老庵 7
ここ不老庵では抹茶が頂ける。こういうところで頂くお茶の味は全然違う。(笑)
臥龍山荘 不老庵 天井
不老庵の天井は竹で編まれている。清流肱川の涼しい風が吹き込むこの不老庵の夏は、蒸し暑さとは無縁の場所であるだろう。

尚、大洲市はこうした観光にもかなり力を入れているようだ。臥龍山荘には専用の駐車場は無いが徒歩5分ぐらいのところに道の駅ならぬ大洲「まちの駅」がある。この駐車場は無料で、かなりの台数が止められる。
臥龍山荘 不老庵 3
不老庵「無心と残心」ふたつのこころ。
臥龍山荘を訪れたのは10月の2日。この旅3日目です。

仕事を忘れ、日常を忘れ、何も考えない「無心」でここ不老庵から清流肱川をしばらく眺めてみた。
川の流れはあくまで穏やかで、遠くに子供が川遊びをするのが見えた。車が行き交う風景も見られる。
多少人工的なものが増えたとはいえ、その昔、ここで外を眺めていた住人は、基本的には変わらない景色を眺めていたわけだ。リラックスできるが故の集中。雑音が多い現在の自分の環境下をこうしたところにくると、より深く考えてしまうのは何故か。
多くの人は現実的に現在の環境を変えるのは難しい。
自分もそうだ。
だからこそ自分を見つめ直す手段のひとつとして旅というものがある。
その旅の時間は決して長い時間ではないが、無いよりはマシだ。
ここからの風景は色々と自分を考え直させるようだ。

肱川の心地よい清い風と、その穏やかな川の流れに、心に染みついた垢を洗い流して貰おう。

「身」は還り「心」を残す。
そして、またその「心」を取りに再びここを訪れたい。

臥龍山荘との素晴らしい出逢いにより、少しの間自分を見つめ直す時間が出来たようだ。

ⓚAll Rights Reserved. Photo by Kazz with GXR A12 50mm(一部SONY DSC-HX5V)
ⓚCG Kazz zzaK (+あい。)




好きな物を所有する苦しさ。

10 28, 2011
朝晩がいきなり冷えるようになりましたが、体調などは壊しておりませんでしょうか?

「約・日本半周」のエントリーの途中ですが、今朝、自分の愛車に対し非常に不愉快な出来事がありました。

日頃から自分は愛車にカバーを掛けているのですが、誰かが、

カプ タバコ

消した形跡のない「火のついたままのタバコ」

を自分の愛車に投げたようです。
幸いにも火は燃え広がらず、カバーのおよそタバコ一本分が溶けただけで済みました。
済みました・・というのもこういう状況では言い得て妙ですけど、投げいれられた場所もフロントウインドウの部分で耐熱的に強い部分だったので、焼けこげなどもなく、被害は最小限で済みました。

但し、このカバーは最近購入したモノで、自分としては結構な値段を出して購入したものです。
こういうことは初めてだっただけに非常にショックで、あまり仕事が手に付きませんでした。

というのも、もしかして放火の標的にされたのではないかという懸念が生まれたからです。
カバーが溶けたのはショックですが、愛車が火だるまにならなくて本当に良かった。

自分の車を大事にしている人にはわかってもらえると思うのですが、自分は、ちょっとした駐車場などでも当て逃げされるリスクが少ない場所を選んで駐車をするようにしています。大型スーパーや郊外の家電量販店でも、遠く離れた誰も駐車しないようなところまで駐車をしに行きます。そうした場所を探すと、結果的に例外なく入り口から離れたところに駐車せざるを得ないため、最近では、同乗している相方なども「納得いく場所に駐車して。」と寛大です。

こうしたことについては、本当に自分で嫌になる時があります。

現在自宅のアパートの駐車場なども、丁度宅配便の車の切り返しポイントになっているため、バックの警告音がすると、上から見ていてドキドキしながら「当てるんじゃねえぞ。」と何をやる手も止まってしまいます。胃が痛くなるときもあります。
酔っぱらった学生が外で騒いでいるときなども、酔って自分の車に当たりはしないだろうかと気が気ではありません。

そう考えるといっそのこと、無くなったら清々するだろう。・・と思ったことも正直あります。

ただ、この車抜きに自分の生活は今考えられません。

故に今回の不愉快な出来事はどうしたものかと頭を抱え込んでいます。

何の気無しに行ったイタズラだとしても見過ごすわけにはいきませんが、放火などの場合カバーを掛けている方が狙われるというのを聞いたことがあります。

とりあえず、どうしょうもないので、しばらく様子見です・・・。

カプ 奈良
ところで、ありがたいことに最近カプチーノ関係のアクセスが多くなっています。当ブログは書いている人間が単純ですから、拍手やアクセス関係の多い記事は必然的に更新のモチベーションがあがります。
今回の「約・日本半周の旅」も勿論カプチーノで出掛けましたので、この旅の総括として、約束している2速話を含め、ちょっと先になりますが必ずエントリーしますので、その辺合わせてお楽しみに。

次回のエントリーは場所が撮影禁止だった為に、現在一枚だけCGを起こしています。気長に待ってて。

次回から更にマニアックな「約・日本半周」の続きです。




老舗温泉対決!日本最古!道後温泉 VS 日本最古!?竹瓦温泉

10 26, 2011
道後温泉 竹瓦温泉
道後温泉本館(松山市)Dougo-onsen   竹瓦温泉(別府市)Takegawara-onsen
Kazz日本全国古(いにしえ)の旅

さて、今回のブログは、すっかり秋らしくなってきたこの時期に相応しく、今回の旅行で行った印象深い温泉をエントリーしましょう。
通常のエントリーと指向を変えて四国・愛媛県松山市「道後温泉・本館」九州・大分県別府市「竹瓦温泉」を対決させます。
ところで、表題にある「日本最古 VS 日本最古」の文字。なぜ日本最古が2つ?・・道後温泉は日本最古の温泉という位置づけですが、竹瓦温泉はそうではありません。訳は最後に説明します。(笑)

どちらも有名な温泉なのですが、温泉の「格」から言うと特に有名の前に「超」が付くぐらい有名な道後温泉に対しては、国内最古級三大温泉の有馬温泉(群馬県)や白浜温泉(和歌山県)などが相応しいのでしょうが、竹瓦温泉も全国的な知名度こそ道後温泉に譲るものの、別府温泉という日本一の温泉街という括りの中でのその風格たるや道後温泉に負けじと堂々たるものです。
今回はこの2つの温泉を同時期に回ったことと、個人的な建物の趣味も含め掘り下げて見てみましょうか。

まず、全体の感じから見てみましょう。
道後温泉3
まずは道後温泉。正面の唐破風の感じが古さを感じさせ非常に良いです。入母屋の屋根が複雑に組み合わさり建物の全体の感じはかなりゴチャゴチャしています。
竹瓦温泉3
こちらは竹瓦温泉。一見するとソックリですが、正面入り口の唐破風の感じが似ているだけで、建物の構成は全く違います。
ただ、普通に見たら似ている・・と言う印象を持たれるでしょう。
現在の建物の建築時期は、道後温泉が明治27年頃で、竹瓦温泉が昭和13年頃だ。道後温泉はさすがに古い。

改めて写真を見ても一見して似ている。
道後温泉本館が映画「千と千尋の神隠し」の油屋のモデルと言われているのは有名な話だが、確かにマジマジと見ると言われるようによく似ている。

さて、外見を観察したところで、まずは道後温泉本館から行きましょうか。



館内は迷路?道後温泉本館のお勧め。
道後温泉については今更語り尽くされた感があるのであまり深くは掘り下げないことにするが、実際入った感想としてはちょっと話しておきたい。残念ながら道後温泉内の共有部分の殆どは「撮影禁止」であるので注意が必要です。
松山市の観光の目玉と言って良い道後温泉にはかなりの観光客が訪れる。改めて言うことも無いと思うが、隣接するホテルの観光客もその殆どがこの道後温泉本館に入ることを目的としているので、温泉内は時間帯・時期によっては凄まじい混雑となる。とくに行楽シーズンや、通常の土日でもその数は相当な人数になることを覚悟しておいた方がよいだろう。

道後温泉は、その入浴方法により細かくコースが分かれている。
大きく分けると1階の「神の湯」2階の「霊の湯」に分かれ、更にその入浴法は4コースに分かれる。ここでは詳しく説明することはしないが、単純に道後温泉本館を体験したい人は「神の湯階下コース」がよいだろう。
ただ、個人的なお勧めは「霊の湯3階個室コース」の方だ。
自分は道後温泉初体験であったが、迷わず「霊の湯」の3階個室を選んだ。
道後 4
80分という比較的長い時間を個室でのんびり過ごすことができる。2階席と比べても僅か300円しか違わない。プライベートな空間が保てると言うことに関してはこちらの方がお得である。この3階の個室は1500円であるが、普通の立ち寄り湯でもこのぐらいの値段というのはざらにある。内容を考えると、この道後温泉の3階個室の利用料は間違いなく安い。
道後 個室
道後温泉には10月2日に宿泊した。日曜日で時間は18時頃。一度窓口に行き3階個室の空きがあるか確認したが
「現在満員ですが、あと20分ぐらいで空きができます。」
ということであった。個人的・また時間的な予約は出来ないようで、名前を聞いてから随時案内するという話であった。まぁ何も考えずそのままアーケードなどを探索した後再び窓口に行くと・・タイミング良く空きがあり、ストレス無く入ることが出来た。但し、これは明らかにラッキーだったと言える。時間によっては凄く待たされるかも知れない。どうしても個室に拘る人は待っていた方が良いだろう。
道後 坊ちゃん
実際の部屋に通されると、4畳半ぐらいであるが広さは充分だ。部屋専用の浴衣・ドライヤー・扇風機などもある。
それにしても風呂上がりに周りに気を遣うことなく横になれるというのは大きい。リラックス度がかなり違う。80分という時間も良い。60分だとやや慌ただしい。
3階個室は建物の中心部(といっても道後温泉本館の屋根が殆ど。)が詳しく見える南側と、道路側である北側に振り分けられる。
自分は南側の部屋であった。建築好きの自分にとってはこちらの方が複雑な道後温泉の屋根の観察ができて面白かった。
この3階個室には特典があり、風呂上がりにはお茶とお菓子(坊ちゃん団子)が付いてくる。
知らなかったが、お茶はお代わり自由だったらしい。(笑)
もうひとつは、皇室専用の御風呂「又新殿(ゆうしんでん)」を見学できることだ。国内唯一の皇室専用の御風呂で興味深かった。また、時間が許す限り1階の神の湯も利用できる。自分も一度降りて入ろうとしたが、あまりの人の多さに諦めて帰ってきた。(笑)あれではとてもじゃないがゆっくりとお湯を堪能するどころではないだろう。
肝心の「霊の湯」の方であるが、全体的にこじんまりとしているが広さは充分ある。15~18畳ぐらいか?大人20人は楽に入れる。そして、1階の混雑振りに比べこちらは自分を含め僅か3人しか入浴していない。凄い差だ。(笑)
泉質は無臭で何となく温泉という感じがしないのが正直なところだ。外見に比べ浴室は非常に新しさを感じる。ちょっと高級なホテルの大浴場という感じで建物外観とのギャップが凄い。特徴としては、凄く深く、浴室の底部に尻を付けるとかなり湯面が上に来る。かなり深いので、ちょうど「空気イス」の様な状態で入っていた。(笑)
建物から来る雰囲気は最高だが、どうも「温泉」というよりも「やや温泉よりの銭湯」といった感じか。
道後 カプ
風呂から上がって個室で外を見ながらくつろいでいた。自分にとってこの貴重な時間は、仕事を忘れ自分をリセットできる贅沢な時間だった。僅かな風が心地よかった。
久しぶりに心からリラックスした。旅とはいえ初日・2日目ともスケジュールがややハードだったせいか・・。
これは余談だが、リラックスしすぎて同じ3階個室にある「坊ちゃんの間」を見学するのを完全に忘れていた。(結局見ずじまい。笑)

ところで、道後温泉本館のシンボルとも言える振鷺閣(しんろかく)の白鷺(シラサギ)。元々はキズを癒しに来た白鷺が温泉を見つけたという謂われがあるのですが、道後温泉本館を見て気づいたことはないでしょうか?
確かに白鷺は道後温泉本館のテッペンにオブジェ化されていますが、何となく建物の中心部分を考えるとバランスがおかしくないか?それに北を向いている。
そう、それもその筈、元来道後温泉本館の入口は上記の写真のように明治時代はこちらが正面だったようです。1階の3つの唐破風がそれぞれ入口だったようです。
こちらの方が全然バランスが良く、建物のオーラを感じます。何らかの理由で入り口が変更されたのでしょうが、断然昔の方が良いですね。
道後13
道後温泉本館の白鷺をホテルから撮影してみました。仕方ないのでしょうが、道後温泉本館は建築当時は最も高い建築物だったのでしょうが、現在はホテルなどが立ち並び、今日近隣では低い部類の建物になってしまったのが時代というやつなのでしょうか。
道後15
道後温泉本館は、こうみると映画のセットのような異空間に存在する。



ある意味最強か?九州別府一押し「竹瓦温泉」
一方、竹瓦温泉です。
竹瓦温泉 4
単純な建物の古さでは道後温泉本館と比べるまでもありませんが、こちらも堂々たる風格です。
知らない人が旅館か神社と間違えるぐらいですから。(笑)

まず、この竹瓦温泉、何が凄いかと言えば、その入浴料です。
何と、今時驚愕の100円!105円じゃないです。100円です。・・百円。安い。
この文化財級の建物を持ってしての100円。・・何か入館料だけでも300円ぐらいしそうです。
まずこれだけで有り難く入ろうという気になります。
竹瓦温泉 7
中に入ると左手に砂風呂!があります。ホテルのロビーのような広い場所で休憩が出来、畳もあります。テレビなんかも付いていて、地元の方の憩いの温泉という感じです。レトロな雰囲気で非常に良い感じです。
これで風呂上がりの「コーヒー牛乳」があれば最高だったのだが・・。(道後温泉本館にはあった。)

肝心の温泉の写真は撮影できませんでした。
竹瓦温泉はその入浴料が100円だけにシャンプーなどはまったくありません。各人が個別で洗う場所もなくお湯の出る蛇口もありません。本当に昔の公衆浴場(温泉ですが)と言った雰囲気です。非常に年期が入った御風呂ですが、汚らしさは微塵も感じず、非常に手入れされた温泉という感じです。珍しいのはレイアウトで、ロフト風の脱衣所から風呂を見下ろすように階段を下りていきます。湯船の上は非常に高い天井です。こうした風呂には初めて入るので、もの凄く新鮮でした。
泉質は非常に良く、自分は道後温泉本館よりもこちらの方が気に入りました。
竹瓦温泉 17
ところで、竹瓦温泉の歴史は道後温泉よりは新しい明治12年(1879年)に創設されたものですが、冒頭の竹瓦温泉の「日本最古」とはどういうことだったのでしょうか?

道後温泉本館もそうだったのですが、それぞれの温泉の周りの環境はどうでしょうか。
道後温泉にはやや近代的な綺麗なアーケードがあり、道後温泉本館に続いています。このアーケードには、おみやげ屋さんなどがあり、愛称も「道後ハイカラ道り」というそうです。かなり賑わっていましたが、自分にはどうも建物的に近代化すぎてなじめません。道後温泉本館へ続くアーケードとしてはマッチングが無く、違和感は凄いものがあります。せっかく道後温泉というドル箱のソフトがあるのに少し勿体ない気がしました。道後温泉本館・道後温泉駅・坊ちゃん列車のパッケージで整備すればもの凄く良くなるのに・・。個人的には残念ながらこのアーケードからは道後温泉らしさというものを感じませんでした。

逆に竹瓦温泉はどうでしょう。
竹瓦温泉 8
お世辞にも綺麗とは言えず、何となくおっかない雰囲気のアーケードですが、竹瓦温泉にも「竹瓦小路」というアーケードがあります。道後温泉本館が道後ハイカラ通りを通って正面に到着するのに対し、こちらもこの竹瓦小路を抜けると竹瓦温泉のほぼ正面に出ます。趣は全く違いますが、驚くなかれ、この竹瓦小路は
現存する日本最古の木造アーケードなのです。
竹瓦温泉 9
道後ハイカラ通りとは正反対な感じで、おみやげ屋さんなどはみあたりませんが、非常に雰囲気のあるアーケードで、実は実際この通りを通ったときは「雰囲気あるなぁ~」と思ってみていただけで、日本最古であると知ったのは帰ってきてからでした。ただ、何枚も写真を撮影しているところを見ると、何か感じるところがあったのかも知れません。
竹瓦温泉に入浴の際は是非この「竹瓦小路」にも注目してください。かなり撮影のしがいのある被写体になると思います。
竹瓦温泉 17
建物自体は新しいのだが、オーラは負けてない・・?

入浴料の100円という驚愕な安さと独特の雰囲気を持つ竹瓦温泉。道後温泉本館も素晴らしいのですが、個人的には竹瓦温泉も捨てがたい・・。
道後18
竹瓦温泉もなかなかの環境にあります。歴史の趣を感じる佇まいで、また別府観光の機会があれば訪れたい場所です。(温泉自体の写真があれば画面が締まるのだが・・建物ばかりですいません・笑)

・・というわけで、今回のエントリーは老舗温泉対決ということで道後温泉本館と竹瓦温泉を取り上げてみました。結論としては、どちらの温泉も甲乙付けがたい素晴らしい温泉といえます。勝負は「引き分け」ということにします。

さぁて・・約・日本半周編、当ブログにしては結構「定番」が続いてますが・・・。
ここからどんどんマニアックになっていきます。(?笑)

まだまだ続きますので、お楽しみに。


ⓚAll Rights Reserved. Photo by Kazz with GXR A12 50mm(一部SONY DSC-HX5V)


「坊ちゃん列車」歴史は繰り返す。

10 22, 2011
伊予鉄道 坊ちゃん列車 Iyo tetsudou Botchan ressha
Kazz日本全国古(いにしえ)の旅
坊ちゃん電車1
東京で生まれた自分にとって旅行などの際車で地方の都市部に入ると思わず緊張することがある。
都市部によっては「路面電車」があるせいだ。
車の交通量の点から考えても、おそらく首都圏東京は日本中で一番走りにくい場所のひとつであると思う。
そうした道路を日頃から走りながら・・なのに緊張する。東京の道路を使いこなせることができればどこでも走れる・・と俗にいわれるが、無いものもあるのだ。
右折から線路を跨ぐときなど特に緊張する。イメージでは踏切が無い線路を横切る感覚で、路面電車がどうしても止まることの出来ない「普通の電車」に見えてしまうのだ。
路面電車は自分にとって珍しい乗り物なのでジックリと見てみたいと思うのだが、車を運転する場合こうした都市部は早々に抜けたいと思ってしまう。

東京にはその昔確かに路面電車はあったが、車の増加と共に無くなってしまった。いや、正確には現在でも都電荒川線など路面電車と呼ばれる乗り物があるが、ここでいう「路面電車」とは、地方に見られるような車と極めて共存するような形で存在している電車のことであり、独立した軌道が大半を占める東京のはちょっと違う。

記憶にある中で路面電車に初めて乗ったのは確か一昨年ぐらいである。場所は北海道の函館だ。つまり40代にして初めて乗ったという笑っちゃうぐらい遅い路面電車デヴューとなった。初めて乗ったその時の感覚は鮮明に覚えていて、バスとも異なり渋滞もなく走り抜けるその様に不思議な感覚に襲われた。
今回の旅行に限らず自分の旅行のスタイルから大概は目的地までの移動で疲れてしまい、ホテルに着いてからあまり出歩くことがなかったのだが、この日泊まった道後温泉には予定よりかなり早く到着したため色々な場所を探索する気力ができた。こうしたことによって得ることの出来た思いがけない「出逢い」により、これから楽しい一時を過ごすこととなったのだ。
坊ちゃん電車 3
伊予鉄道の「坊ちゃん列車」
この路面電車はそう呼ばれる。

自分は乗り物好きだ。その中でも特に車とバイクが好きであるのだが、特に鉄道が好きというわけではない。正直鉄道のことは詳しくなく、この「坊ちゃん列車」も道後温泉に着いて何気なく駅に向かったところでその存在を知ったぐらいだ。
道後温泉駅の中には坊ちゃん列車のグッズ売り場が併設されている。たまたまこの坊ちゃん列車グッズが販売されている直営店の中に入って見ていると、この「坊ちゃん列車」のチケットを購入する親子がいた。
坊ちゃん11
その時は、
「ふーん、普通の市電にペイントか何かされているのかな?」
と、その程度にしか思わなかったが、そのまま詳しく店内を見るとどうもそうではないらしい・・・。
「もしかして完全な汽車の形をした路面電車か?」
・・と妙に気になりだした。
とりあえず鉄道に詳しくなくてもSLと新幹線はテンションが上がる。(笑)
確かによく見ると汽車型の路面電車のようだ。さらに詳しく店内の写真などをみると、そのルックスは明らかに路面電車とは一線を画し、乗り物好きを強烈に刺激する。

・・決めた。

「とりたてて目的地に用事はないが、こいつに乗ろう!」

この坊ちゃん電車は道後温泉~松山市駅・道後温泉~JR松山駅と通り古山という2系統が存在する。
料金は300円だ。えらい安い。
坊ちゃん 9
道後温泉駅と「坊ちゃん列車」
何の予備知識も無しにこの場面に出会ったら間違いなく展示されているレプリカだと思うだろう。

坊ちゃん チケット
この日乗車したのは道後温泉から松山市駅まで。大人300円と普通の路面電車と大して違いはないが専用のチケットが必要。これに乗る順番の整理券が発行される。チケットは道後温泉駅内の坊ちゃん列車オリジナルグッズ直営店で購入した。この時間の列車は乗る人があまりおらず快適であった。
しばらくするとスルスルと「坊ちゃん列車」がホームに入ってきた。
「おおっ、これは本格的だ。」何かイメージでは路面電車に多少毛が生えたぐらいかと思っていたが、細部を見ると、とんでもない。諸々の問題がありエンジンこそディーゼルであるが、これは明らかに機関車だ。
また、帰って来て調べたら坊ちゃん列車には1号車と14号車という2種類の車両があり、デザインが微妙に違う。自分が乗ったのは14号車の新しい車両の方だ。
坊ちゃん電車 2
坊ちゃん列車内はウッドを基調とした内装で当時の雰囲気を醸し出している。路面電車というよりは、遊園地のアトラクションといった感じだ。凄く良い。
ここで相方に言わせると「子供のような満面の笑みだった。」という。多分そんな感じだっただろう。かなりテンションは上がっていた。
坊ちゃん 6
実際乗り込むと心地よいゴトゴト感が全身を包み込む。雰囲気は満点だ。坊ちゃん列車凄し。
坊ちゃん パノラマ2
坊ちゃん列車では、最後尾の車掌さんが、市内の各ポイントでガイドをしてくれます。ただ、思いの外列車の走行ノイズが凄く、マイクなどを使わないために大声を張り上げてガイドしなければ聞こえないぐらいです。少し気の毒です。(笑)
車と平行して走るが信号以外基本的に渋滞がないのでストレスがない。
坊ちゃん電車 コクピット
この「坊ちゃん電車」は調べると2001年頃から運行していたらしい。先にも書いたがこんな素晴らしい乗り物が10年も前にあったとは・・オレは何をやってたんだ(笑)

もうひとつ「坊ちゃん列車」が自分の心躍らせる要因として昔見たドラマがある。
「走れ!ケー100」(汽車の型式番号がK-100)がそれだ。
知らない人の方が多いと思うが、このケー100とは機関車とも自動車とも言えない水陸両用の一応汽車だ。
まぁ、元々が子供向けの実写ドラマなのであるが、このK-100は意志を持っていて主人公に対して受け答えをする。物語はこのK-100と主人公が日本を縦断する一大ロケーションドラマなのである。
子供の頃夢中になって見ていたこうしたドラマの影響か、坊ちゃん列車を見た時、まずケー100を思い出した。

路面電車=次世代トランスポートの究極?
まだ記憶に新しいが、先頃のニュース(2011.2月)で東京でも銀座から晴海まで次世代路面電車システムL.R.T(ライト・レール・トランジット)を走らせる動きがあると報道がなされました。
ホンの1~2度しか路面電車に乗ったことの無い人間からすれば、車と渋滞もなく併走しているこの乗り物が凄く新鮮に感じられました。車と渋滞は切っても切れない縁ですが、路面電車は同じ道路を使用しながらもバスとは大きく違い専用の軌道があるために渋滞とはほぼ無縁です。電車や地下鉄ほど規模が大袈裟ではないので導入費用も安いし、増発なども比較的楽なので、待っていると後から後から電車が来るイメージです。確かにパンタグラフなどに伴う景観的損失があったりと導入は難しいかも知れないが、叫ばれているCO2削減や燃料問題などにおいても価値は高いと思えます。
路面電車は、東京では時代的には車に追いやられた代物ではあるが、時代が一回りして今度は車の多さが問題になってきた。歴史は繰り返すというが、今日になって俄に路面電車が注目を浴びだした。「坊ちゃん列車」とまではいわないが、東京でもいずれこうした企画車両が走る日が来るかも知れない。

それにしても「坊ちゃん列車」は素晴らしい。路面電車に乗って感動するとは思わなかった。
この素晴らしい列車を可能な限り走らせて欲しい。

10年遅れではありますが、関係者の皆様にここに拍手を送らせていただきます。
坊ちゃん 7
坊ちゃん列車は終点の松山駅へ。
ところで・・、実は坊ちゃん列車に乗りたいが為に松山駅に来ただけであって、何も用事が無く、そのままとんぼ帰りした事実は伏せておこう・・。

道後温泉に観光の際は温泉に入浴するだけでなく、是非この「坊ちゃん列車」に乗って欲しい。


ⓚAll Rights Reserved. Photo by Kazz with GXR A12 50mm(一部SONY DSC-HX5V)




栗林公園の奥深さ。

10 19, 2011
栗林公園 Ritsurin kouen
Kazz日本全国古(いにしえ)の旅
栗林公園
高松近くにある「栗林公園」旅行のスケジュールに始めは入っていたのですが、時間的に押してしまい翌日のスケジュールの都合でパスしようとしたのですが、ホテルから非常に近かったこともあり少しだけ足を運んでみました。
前回日本一の庭園と言うふれ込みで「足立美術館」に足を運んだときとは違う印象を持ち、山々を借景とした空間の中に入る回遊式庭園の素晴らしさに触れました。この公園は素晴らしいですね。来て良かったです。
栗林公園2
時間的な余裕が無くて一時間もいられなかったのですが、是非もう一度いってじっくり見てみたいところです。
栗林公園は奥が深いです。
栗林公園5
栗林公園3
公園内にはこうした休憩場所があり抹茶などをいただけます。手入れが大変な松群は凄いです。
栗林公園4
前日に桂離宮の「桂垣」を見ているだけに、・・栗林公園の「松垣」(屏風松)も負けず劣らず凄いです。

実は2日目のこの日からA12 28mmが完全におかしくなり、まともな写真が撮影できていません。栗林公園は広いので28mmで何とか撮影していますが適正露出で撮影できたのは数枚だけでした。(泣)

以後、28mmを出しては「駄目だ・・」と言ってしまい込み、また出しては・・「駄目だ・・」の繰り返しで撮影はおろか栗林公園にもに全く集中できていませんでした。

なので余り深くは掘り下げられないのですが、どうしてもエントリーしたかったのでのせてみました。

やっぱりサブカメラをもっていくべきだった・・。中々訪れられないところなのに。


ⓚAll Rights Reserved. Photo by Kazz with GXR A12 28mm 50mm


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