Next 世界遺産!富岡製糸場のおもてなし。

04 29, 2014
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建物記ファイル№0053
富岡製糸場
Tomioka Silk Mill

さて、
建物記ファイルとしては珍しい近代の建築、訳あって先々週群馬県のとある場所に行ってきた。
世界遺産と言えば記憶に新しい「富士山」の文化遺産登録。日本の象徴とも言われる富士山が今まで世界遺産じゃなかった方が不思議なぐらいでしたが、登録されたことでかなり盛り上がったのが思い出されます。
そうした中、今日本で「最も世界遺産に近い場所」といえばどこだかおわかりでしょうか?
そうです、もうバレバレですよね。(笑)
群馬県は富岡市、「富岡製糸場」こそ、その場所なのです。

(・・・いやぁ、ビックリしました。こんな感じで書き始めていたところに世界遺産登録勧告の大ニュース。最終的な決定はまだ少し先の話ですが、関係者の皆さんおめでとうございます!エントリーはこのまま進めます。)
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実は白状すると、この日、もうひとつの別の場所に目的があって、この富岡製糸場はそれほど期待していなかったのですが予想以上に面白かったのと、勉強にもなったので復習の意味も込めてエントリーすることにしました。
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富岡製糸場は富岡インターから至近距離にあり、アクセスは抜群です。ただ、車でないと不便かもしれません。製糸場自体に駐車場はありませんが、徒歩10分以内の距離に県営駐車場をはじめとする駐車場があるので今のところ特に問題は感じられません。
・・・が、これから正式決定し見学者が大幅増えることが見込まれるので早急に対応策が必要でしょう。

えーっ、もの凄く簡単に富岡製糸場を造ってみました。(笑)
それでですね。これは我々が現在見学できる敷地内の建物をポイント別にCG化したのもので、富岡製糸場の全景とは異なります。
では早速だが、ごくごく簡単に富岡製糸場の見学ポイントを見てみよう。
現在富岡製糸場にあるほとんどの建物は重要文化財だ。敷地内は確かに広いが、ゼイゼイ息を切らして見学するほど広くない。ザッと見て回るだけなら一時間はかからないだろう。
ここでは主に見学できる建物を列挙してみた。
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煉瓦建物・・・東・西繭倉庫【重要文化財】(展示場があるのは東繭倉庫)
青・・・・・・繰糸場【重要文化財】
紫・・・・・・券売場
赤・・・・・・検査人館【重要文化財】
ピンク・・・・女工館【重要文化財】
黄・・・・・・診察所・病院
緑・・・・・・ブリュナ館【重要文化財】


・・・・と、これだけの建物がありながら・・・残念なことに内部を見学できるのは東繭倉庫一部と繰糸場の一部のみ。後は外観のみの公開である。
これについては安全上の理由から。「建造物保護の観点」から見ると致し方ないと思うのだが、全体を通してかなり地味な建物が続くので、建築好きならともかく、インパクト的にも各建物の内部を公開して頂きたいと思うのは我が儘だろうか。(笑)
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但し、失望することなかれ。
それを補ってあまりあるのが館内で行われている「無料ガイドツアー」だ。もう、これは、ここを訪れたら必ず参加するべきである
大体どこの観光地でもガイドツアーというものが存在するが、ここは別。来客に対しての「おもてなし」度はかなり高い。
富岡製糸場に入るとよくわかるのだが、「こんにちは」などの大きな声での挨拶に始まり、見学をしていると多くの関係者が声を掛けてくれる。
ここに来て良かったと言って貰えるように頑張ろう。と言う様な「おもてなしの精神」をヒシヒシと感じることが出来るのだ。こうした関係者の多くはボランティアの方々だと思うが、解説の方にしても、おそろいのブルゾンに身を包んで出迎える姿は地元密着の世界遺産候補としてのプライドを感じることができる。
で、ガイドツアーはというと、時間は大体一時間ぐらいみっちりと解説してくれる。時間の方も細かく刻んで行われており、
9:30 10:00・・・11:30と30分刻みで行われている。午後は13:00からで最終は16:00だ。これはかなりありがたい。
昼休みを除けばフラっと入っても少し待てばツアーが始まる。予約などは必要ない。勿論途中で抜けたり、入ったりすることもできる。

(注・9:30の回は4月〜11月末まで。16:00の回は4月〜9月末まで。詳しくは富岡製糸場まで。)
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ここまできてサクッと富岡製糸場の歴史を紐解くと・・・。
日本近代化の幕開けとして明治維新を迎えたばかりの日本で輸出品の柱となったのが「生糸」産業。国が経営する富岡製糸場は富国強兵策の大黒柱として、ここ富岡に誕生したのです。但し、そうしたノウハウの無い当時、国はフランスから指導者としてポールブリュナ氏を招聘、全国から技術伝習工女として人が集められ富岡に集結します。そして、この「官営製糸場」の建設を決したのが明治3年2月の事。諸々を経て、完成が明治5年7月。同年10月に操業を開始します。
やがて民間企業へと払い下げられますが、操業115年、現在も殆ど姿を変えないまま残されています。
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ところで、さっきから出っぱなしのこの煉瓦造りの建物。これは何でしょうか?当ブログ的にもまずこの建物から探っていきましょう。
富岡製糸場の象徴としてまずマスコミに登場する際に出てくるのがこの建物です。これは東繭倉庫。当時は一階が事務所・作業場で、二階が乾燥させた繭を保管する場所でした。現在は事務所や展示室、お土産屋さんなどが入っています。
富岡製糸場の建設指導者として国が雇ったフランス人。ポール・ブリュナ氏の意向でしょうか、
この東繭倉庫は、名前の通り「倉庫」。建物は極めてシンプルな「木骨煉瓦造」で、骨組みは木造で主な壁が煉瓦。わかりにくいかもしれませんが、屋根部に日本瓦などが使われています。日仏融合型の建物でしょうか。(笑)
長さが104.4m、幅12.3m、高さが14.8mあります。壁面の煉瓦は色がまちまちでそれが帰って良い味を出しています。
外観はほぼ当時のままですが、唯一窓枠のみ雨などによる劣化を防ぐためブリキの枠がはめられています。
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外観上建物のアクセントにもなっているのが入口左右にある扇状のガラス窓でしょう。良い雰囲気です。
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窓の開閉のためのノブなども当時を偲ばせるパーツのひとつ。デザインが面白い。
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東繭倉庫一階は富岡製糸場の歴史などを振り返る展示室やお土産屋さんなどが入っている。おそらくここの展示を熟読すれば殆どのことがわかるだろう。また、ここでは座繰り(実際の繭から生糸を取り出す)の実演を行っている。繭の最初の一本(つまり、糸の始まり)をどうやって取り出すかなど興味深い実演であった。是非見ておきたい。
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繰糸機(当時のレプリカ)などが展示されており、充実度はかなりのもの。生糸のことでわからないことはここにはないだろうと思う。
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東繭倉庫を出て、ツーっと歩いて行くと左手に見えるのが女工館(じょこうかん)です。ここは糸取りの技術を教えるために富岡が雇ったブリュナ一行の女性教師用の居宅。
外観のみの公開で内部の詳しい情報は無いが、天井裏の格子状のデザインに日本建築に無いセンスを感じます。
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こちらは診療所(病院)。片岡診療所とあるのは民間に払い下げられた時の名残。こちらも外観のみの公開。
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そして、こちらが富岡製糸場に大きく拘わったポール・ブリュナ氏とその家族が居住していたブリュナ館
明治6年の建設で建坪は320坪あります。かなり床が高い木骨煉瓦造りの平屋の建築です。残念ながら内部公開はありません。
この建物はポール・ブリュナ氏が去った後、工場内で働く女性達にものを教える学校としても利用され、いまでいうところの企業内教育の先駆けともなった建物だそうです。
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ここ富岡製糸場の主な建物は殆どが重要文化財であることは先にも述べた。見学は外観のみの場所と内部が見られる場所に分かれる。その中でもメインとなるのが、この繰糸場だろう。
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トラス状構造を持つ。窓が多いのは換気を良くするため。
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これらの機械は勿論当時のモノではなく昭和40年代に設置されたものであるということです。
繰糸場内にはパネル展示などもあり、当時の様子がわかるようなビデオも流されています。

女工哀史。つまり安い賃金で過酷な労働を強いられる場合に使用されるこの言葉は、当時の富国強兵策の裏で必死に働いて日本の貿易を支えていた方々が実際どのようだったのかというルポルタージュに基づき形容されるようになりました。
富岡製糸場の場合はどうだったのだろうか。
これについて少なくとも官営時代は敷地内に病院を設け、学校、週に一度の休み、三食付きなど待遇面でむしろ女工はかなりの優遇を受けていた。という説と、イヤ、そうではないという反対の説がある。いずれも、官営から民間に渡っての何世代かの富岡製糸工場の話しでは、そうであった時代とそうでなかった時代があったようだ。総じて、複数説からしても記録的なものがあるわけでもないようだ。
ただ、見学した感じでは決して楽な仕事だったとは思わないというのが率直な意見。
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西繭倉庫。構造やサイズなどは東繭倉庫と同じ。こちらも残念ながら内部公開はありません
こうした対象(東・西繭倉庫)の建築を見つけるとどこか違うところは無いのかと気になるのですが、帰って調べたら西繭倉庫の北側半分は当時蒸気エンジンを動かすための燃料倉庫になっており、煉瓦の壁は後から造ったもので昭和の後期になってから。
近寄ると煉瓦の違いがハッキリ見られます。(現地ではまったく気づかなかった。やはりパンフレットは読むべき!)
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・・・以上、駆け足で富岡製糸場を掘り下げてみましたけど、その歴史をも合わせると非常に奥深い施設です。
とはいえ、特に建築や歴史に興味が無い方がここを訪れても正直「えっ?」てなもので、全体的に地味な印象はぬぐえないでしょう。
こういう場所において観光客は「世界遺産に登録されるのだから凄い設備があるのではないか。」などと過度の期待を抱くものだが、それを期待すると、正直ガッカリ度はかなりあるだろう。しかもここの場合、内部公開がかなり限定されている上、象徴となっている建物がもともと「倉庫」であり、(中に展示があるとは言え)あるのは単なる「空間」だけという現実。そう思われても仕方が無いことなのかもしれません。
表面的なものだけを捉えればそれは確かにそうかもしれないが、その歴史を紐解けば、ここが国が経営した工場として日本で唯一ほぼ完全な形で残存している点といい、富国強兵策の切り札としての生糸生産の歴史など。今日の日本の物作りの石杖を築いた施設として深く知るべき施設であることに疑いは無い。
そこをどう捉えるかでしょう。
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そして、この写真を見て頂きたい。これはかなりの問題だ。
実は上記に紹介した建築の他にも富岡製糸場には他の施設(乾燥場・蒸気釜所・副蚕場など)がある・・・いや、あったのですが、例年に無い今年の大雪のせいで写真のように建物が倒壊してしまっています。普段は雪の少ないこの地域だったらしいのですが、1M以上もの積雪があったそうです。
この貴重な建物の倒壊により勧告取り消しなどにはならないと思いますが、これらを再建築するのか、どうするのか、それは未だ決まっていないそうです。

『建物も生物』(たてものも、いきもの。)
当ブログでは常にこれを言い続けています。古建築など千年近く前の建物が何のメンテナンスもされないまま現存するはずがありません。多くの関係者による尽力で建物は生きながらえていると言っても過言ではありません。富岡製糸場の倒壊は自然災害という不可抗力によるもので防ぎようがありませんでした。ですが、結果として数々の貴重な建物を失ってしまったことが残念でなりません。ほんの僅かなタイミングのズレで、もう二度と見ることが出来なくなってしまいました。
人の力が到底自然災害などに立ち向かえるべきもので無いことは重々わかっているつもりです。そうした力を防ぐことができない代わりに、日々の行動と共にしかとこの目で見て感じることが重要であることが身につまされました。

と、いうわけで、最後に。
世界遺産関係の告知はもう少し先だと思っていたのでビックリしました。勧告前に訪れることができてラッキーだったと思います。
世界遺産勧告のニュースを受け、富岡製糸場は今大変なこととなっているようです。
GW後半は天気次第で更に大変なことになり関係者の嬉しい悲鳴が聞こえてきそうです。
ただ、先に述べた倒壊建物の問題や、老朽化により掛かり過ぎる修繕費、周辺の整備など問題も山積しているという話しも聞きます。世界遺産ブームというのもおそらくは少し長いぐらいのあくまで一過性のものであり、何年後かをピークに観光客は下がり始めるでしょう。自然遺産とは違い「一度見たらもういいよ。」というのが現状です。
これはいつぞやかのエントリーでお話したのですが、世界遺産登録が諸手を挙げて喜べることであるかというと、決してそうではないようです。
この勧告、そして、正式な登録により富岡製糸場は全世界から人を受け入れることになるでしょう。
世界に誇る『メイド・イン・ジャパン』の原点となる富岡製糸場。
今後色々な問題も発生すると思いますが、関係者皆さんの「おもてなし」に感動した一人として応援したいと思います。

思い出のロールケーキ。

04 26, 2014
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江口だんご2
さて、
いよいよGWに突入した。
しかし、予定は未だ無い。

とりあえずブログのエントリーを書きながら以前撮影した膨大な写真を整理しようか・・・とおもっていたら、
「引っ越しの際に整理しようと思ってた本を読みだすと止まらなくなる」の法則が発生し、ちょっと思い出してしまった。
新潟県長岡市にある江口だんご 雪甘月のロールケーキ。これは美味かったなぁ。未だにこれを超えるロールケーキには出会っていない。(笑)
確かこのロールケーキを食べるために福井県坂井市から新潟経由で帰ったんだっけ。
もちろんまだあるとは思うけど、今度近県を通ったら必ず買いに行こう。
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それと、これ。ちょっと名前がわからなく場所の記録もないんだけど、どこかのSAのレストランだったはず。
SAのレストランが美味しくなってきたとはいえ、まだまだ当たり外れが大きくガッカリすることも。これは大当たりの方で、美味しくて思わず撮影したんだろうなぁ。どこだっけか・・・。
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思い出したら無性に食べたくなってきた。
GWに行きたいけど、多分無理だろうなぁ・・・。

BS朝日「百年名家」で三渓園。

04 19, 2014
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さて、
新年度になり新入社員や新入生の季節になったと思ったら「あっ」という間にGWがやってくる。
毎年ではあるのですが、GWはとてつもない「人・人・人」なのでどこへ行っても疲れるだけ。ここ数年この時期はほとんど出掛けていません。(泣)
今年も近場で済まそうと考えてる人もいらっしゃるとは思うのですが、自分もそんなことを考えておりまして・・・。
そう言えば毎年こんなこと言ってなかったっけか。・・・と、思い起こして、では「去年のGWってどっかいったっけ?」と、調べると・・・横浜の三渓園に行ってたわけなんですよ。
去年のGWは幸運にも三渓園の中でも見たかった「臨春閣」の内部が公開され、朝早く出掛けた記憶があり大満足して帰ってきました。確かに人は多かったのですけど、何より近いし。(笑)
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臨春閣の形は雁行型。雁が飛ぶ時のフォーメーションのようになっているのが特徴です。
この臨春閣自体は大きな変更点がふたつあり、ひとつはこの雁行型自体が造られたものであること。ふたつめは屋根の葺き方で以前は瓦葺きだったようです。いずれも指示を行ったのはオーナーでもある原三渓。自分がいうのもなんですが、センスありますね。
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内部は当時の別荘建築そのもので非常に豪華です。一時期は秀吉の聚楽第の遺構じゃないか?何て言われてたようですが、それにしては少し地味・・・かな。
襖絵については殆どが掛け軸から造ったものだそうで、襖絵として書かれたものはあまり無いらしいです。
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臨春閣の内部で有名なのがこの和歌を色紙に書いたものを欄間のデザインとして取り入れていること。
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ところで、何でこの三渓園を急に思い出したかというと、日曜の12時から「百年名家」という番組をやっておりまして、好きでよく見てます。先週(4/13)は神奈川県にある三渓園の前編と言うことで臨春閣などの細部を取り上げておりました。4/20に後編が放送されるようです。
自分も昨年この臨春閣公開のタイミングに合わせ三渓園を訪れたのですが、その時はなぜか失敗写真が多かったので、エントリーの方も詳しくはしていませんでした。機会があればリベンジしたいなぁ〜などと思っていたのですがタイミングが合わずずっと行けずじまい。
この番組を見てフツフツとそのリベンジ魂が沸いてきたので今年の公開状況を調べてみました。

改めて取り上げるまでもないと思うのですが、三渓園では春と秋、園内の古建築を公開しています。春は主にGWで、今年は「白雲邸」のようです。臨春閣は残念ながら春の公開ではないみたいですね。
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聴秋閣22
聴秋閣内1
こちらの写真は聴秋閣(ちょうしゅうかく)。
これらの写真は遊歩道から撮影したもので、同様の角度からのWEB上にも意外と多いのですが、通常公開時、聴秋閣は正面入口付近を見据えるだけでよく見えません。実は聴秋閣の回りには建物が見渡せるように遊歩道が設置されているのですが、普段は閉鎖されているためよく見えず撮影もできません。ただ、この聴秋閣の遊歩道も春と秋の限定で通行できるようになるのでこうした写真が撮影できる春と秋の限定公開は貴重な機会です。
(聴秋閣は限定公開時であっても内部には入れませんが写真のようにかろうじて中をのぞき込むことはできます。)
BS朝日の「百年名家」前編ではここは紹介しなかったので後編の方かな。

「GWどっかに行きたいけど渋滞や人がなぁ・・・。」
と、お嘆きの方、そうは言わず見所一杯の三渓園に足を運んでみてはいかがでしょうか。
(繰り返しますが、今春臨春閣は非公開ですぞ。)
あっ、けど、駐車場が込みますので車の方は絶対に午前中の入庫をお勧めします。(笑)

撮影禁止と撮影許可

04 12, 2014
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          【醍醐寺 金堂】

さて、
今回の京都旅行で思うところがあった。
今回の旅行で最初に行ったのは醍醐寺だったのだが、そこにある三宝院の庭。この庭は豊臣秀吉が造営に携わったとされる有名な庭だ。そして、ここは完全なる撮影禁止だ。しかも庭の傍に寺側からの監視役が立っており、撮影しようものならかなり厳しく、そして激しい勢いで怒られる。もちろん、縁の高欄にも『撮影禁止』という張り紙がしてある。それどころか、三宝院の拝観券売場にも大々的に『庭の撮影は出来ません。』(・・それを承知のうえでお入りください。←これは書いてないけどね。)と、書いてある。
庭の撮影禁止の件は以前行ったときから知っていたので諦めており問題ないのだが、シーズン真っ只中だったせいか以前より厳しくなっている様だ。
ここまであからさまにやられると正直気分が良いものではない。よっぽどの事件か何かがあったのだろうかと思ってしまう。自分が今まで拝観した中でここは最も写真撮影に厳しいお寺のひとつだろう。

ケータイやスマホ保有率が国民一人あたり一台になろうとしてる日本で、こと写真撮影と言うことで考えれば、カメラがごく一部の趣味の人間のものであるということは既に遠い過去の話になった。
写真撮影に関するトラブルは寺院拝観に限らず観光各地で起こっているようだ。
以前取り上げた他人の土地への無断侵入である北海道の「○○の木」に纏わるトラブルや鉄道マニアが線路に入り電車を止めてしまったなどというのは典型的な例だろう。
もちろんそれらはごく一部の人間の話だが。
総じて、一部マナーの悪い人間により端を発した一連の行為により、今日公共の場でのカメラマンのイメージは決して好いとは言えず、結構疎ましく思われている。
まぁ、自分とて場合によっては同じだ。心構えとしては常にお寺や同じ拝観者の方に迷惑を掛けないよう撮影しているつもりだが、やはり興味が無い方にとって隣でパシャパシャやられるのはうっとうしいものであるに違いない。
撮影が出来るか、否か。こうした問題は難しいが、しかるべきところでは撮影を控え、許可されているとはいえ無秩序に撮影するのは避け、やはりマナー第一に撮影すべきである。とくにこういう場は本来は静寂を持って鑑賞すべきだと考える。
本当に気をつけたい。
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【高台寺 枝垂れ桜】

一方で撮影が許可されているお寺もある。
嬉しいことにこうしたお寺は京都でもまだ大部分を占める。
比較するわけではないが、高台寺のこの素晴らしい桜を目にしてしまっては誰しもがカメラに納めたいと思うことだろう。

どちらが良い悪いではないけれど、こうした風景を心に刻む。
心が表れる。
とにかく、京都の春は美しい。

桂離宮に行ってきた。2014春

04 08, 2014
笑意軒1
さて、
今回足を運んだ京都の桜の情報は「あっ」という間に古くなったので、今ここで話しても実際もう遅い。(笑)
というわけで、少し前のエントリーでも話したとおり、人気の春時期、締め切りギリギリのハガキ応募にも拘わらず参観が当選したので桂離宮の話を少ししましょうか。
・・・と、その前に。
このギリギリのハガキ応募という点については中々興味深い話があって、実は自分の友人も桂離宮のハガキ応募の際,本当にギリギリに出したらしいのですが、2回もそれで当たったという話があります。たまたまかもしれませんが、もしかしたらギリギリになって発生したキャンセル的なものの埋め込みで当たりやすくなっているのかもしれません。
その他知る限りの詳しいことは、既に以前のエントリーで参観のための大まかなアウトラインは話したと思いますのでそちらで。
以前のエントリーはこちら→桂離宮・修学院離宮予約・・・そして実際に行ってきた
その後何回か訪れて劇的なアップデートがあったわけではないのですが、今回は少し残念なことがあったのでそれをお話しすることに。
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桂離宮の参観時間は公式に歩く距離が「約一キロ」、時間が「約一時間」と説明されている。
ただし、これはあくまで目安であり、実際の時間はそれよりも長いことが多い。
桂離宮の通路は狭く、殆どの場合飛び石を渡ることが義務付けられているため、一列縦隊で歩くことになり、その列は参観人数分だけ長くなる。参観人数が増員される春と秋は一回の参観人数が多いため移動になおさら時間が掛かる。
各所でガイドさんの説明が入るが、全員が揃うのを待っていると時間が掛かるため早々に話が始まってしまう。
これは参観者にとって決して良いことではない。なぜなら、そうしたことによる時間のロスで、建物の滞在時間が短くなりガイドさんの話も手薄にならざるを得ない場合があるからだ。
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今回の参加人数は31人。見たところ殆どが2人組だ。それ以外は1人参加で、僅かに外国人の方で3人組の方がいたぐらいである。一応一度の申し込みは代表者を含み4人までOKだが、今まで何回か参観した中では4人組というのは見たことがない。言うまでもなく4人参加はそれだけで抽選に当たる確率が低くなり、逆に1人での参観はそれだけで確率が高くなる。
参観人数に関しての規定について詳しいことはわからないが、何度も言うように人数的には先に述べた人数ぐらいが的確に参観できる限界だと感じる。
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今回の参観はほぼ一時間以内に収まった。今までだとこの時間では到底収まりきれなかったが、今回は結構サクサクと進んだ。
時間が掛かる(もしくは、掛かってしまう)理由は大きく分けてふたつある。
ひとつは参観人数。
もうひとつがガイドさんのガイドの「ノリ」だ。

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一度でも参観した人ならわかるが、桂離宮(勿論修学院離宮も)のガイドさんは流石というかしゃべりも上手く、参観者を飽きさせない。ポイントポイントの説明も的確で非常に為になる話だ。
ただ、彼らも人間だ。調子が悪いときや参観者のリアクションがあまりに悪かったりすると当然ながら本人のテンションも下がってくる。
当然だ。
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繰り返すが、ガイドさんの話を聞かないと言うことは、それだけで我々にとっては損なのである。
もちろんガイドさんにも個人差があり、上手い、下手がある。一概にイコールとするのは強引だが、少なくともあまりにも下手でこちらが持てあますようなレベルではない。こうなると、やはり最低限の聞くマナーを持つのが大人というものだ。
写真を撮るのも構わないが、それだけに集中しすぎて話をこれっぽっちも聞かず、尚且つ話してる目の前を行ったり来たり。
また、ポイントポイントの集まりが遅く広がりすぎる。移動の隊列を乱す。何度も飛び石を外す。・・・など。
これではガイドする方の人間のテンションが下がって当然。
今回、残念ながらこれら参観マナーは自分が過去参加した中では一番悪かった。
初参観で「何でも見てやろう。」「見えるとこ全てを写真に撮らなければ。」と言う気持ちはわからなくもないが、その行動が逆にその時間を削っていることを覚えておくべきだろう。
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なぜこんな事を言うか。
話は横道にそれるが、自分も過去にこういった系統のガイドをやったことがある。
場所こそ博物館であったが、それはもう大変な仕事だった。
午前に一度午後に一度、計二度解説を行うのだが、そういうのが得意でない自分は2ヶ月前ぐらいから胃が痛くなってかなりのストレスをため込んだ。話の時間は僅か40分ぐらいだが、そのために費やした労力たるや相当な時間だった。
京都では春や秋の時期に学生さんがボランティアで解説のバイトをやっている。所々トチったり、正直上手いとは思わないが一生懸命に覚えたことを話そうとしているので、両方を体験したことのある自分としては、双方の気持ちがわかるだけに決して邪険にはできない。
やはり、嘘でも相づちを打つような姿が多いと熱のこもったガイドをしようとするし、露骨に聞いていない態度を取られると凹んでしまう。(これは自分の力量も大いに拘わってくるのだが。)あまりに突っ込んだ質問をされてもビックリしてしまうが、もともと僅かな時間のコミュニケーションなので例えわからなくても「こちらが勉強になります。」的に話せばそれほど深刻な問題ではない。
ぶっきらぼうに無視されるより、そういったやりとりはガイドさん側としても大いに歓迎されるはずであり、こういった場での楽しみ方だと思うのだ。
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今回のエントリーの核心に迫ろう。
京都の特別拝観などでは場所場所の撮影は禁止されていることが多いが、ごく希にツイッターやブログに絶対に載せないという条件で撮影が許可されたり、普段見ることが出来ないものが観られたり、話が聞けたりするときがある。これらは大概の場合その時の運であるが、実はそうした運も今まで話したような僅かな時間の中で培われていたりするのだ。
桂離宮のキーパーソンはガイドさん。で、ある。
今回なぜこれだけ「ガイドさんの話を聞け」「ガイドさんをのせろ」と、口を酸っぱくして言ったか、おそらく頭の良い皆さんならおわかり頂けたと思う。そういう意味で今回の参観者は残念だったと言わざるを得ない。
しかしながら、こういった多人数で回る参観では、自分一人がそういう気持ちでもなかなか全体がそういうわけにいかないでしょう。もしこれからの参観で事前にこのブログを目にしている人がいたら、
「どこかのブログで、何かそんなこと言ってたな。」と、節度を持って楽しく参観して頂くことを望みます。
そうすれば、きっと得をします。(笑)
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桂離宮は宮内庁管轄のこうした場所の中では抜群のリピート率を誇るという。確かに四季折々毎回観る度に発見があるこの素晴らしい場所を体験しない手はない。



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Author:Kazz
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Kazz zzaK(+愛・逢・遇・合・・・ etc)
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色々な「あい。」と自分をプラスして
Kazz zzak+i=「Kazz zzaKi」

「カズ雑記」

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