ミラクルなミルクな世界。

09 23, 2010
想いやり生乳 omoiyari-seinyu
Kazz日本全国美味しいものに出逢う旅


絶滅危惧種って知ってますか?主に天然記念物の動物などに使われる用語のひとつです。つまり、呼んで字のごとく、希少種、絶滅のおそれのあるもの総称して使用し、今日では、動物のみならず色々な物に対して使用され一般化しています。

そんな希少な動物、いや、生乳が、遠く北の大地に生き残っていた。牛乳好きの自分は、すぐさま捕獲し飲むこと一気。

「これは、すごい。」

今回は、そんな、まさに「奇跡的な飲み物」のエントリーです。

おもいやり1

ⓚAll Rights Reserved.Photo by Kazz


この奇跡の飲み物を作っているのは、

北海道河西郡中札内村西戸蔦『(有)想いやりファーム。』

現地に向かう車のカーナビは確かにこの牧場に向かっているのに、何やらありそうな気配がない。
そんな長閑な田園地帯の一角にこの牧場はあるんです。

ところで、

「たかが牛乳だろ。」って思ってます?

ハイ、それまず間違いです。「牛乳」じゃないんです。

「生乳(せいにゅう)」なんです。

かくいう私も勿論間違えました。

「生乳」せいにゅう。普段は聞き慣れない言葉ですが、「牛乳と生乳」字が似た様なだけで全く違います。
生乳。つまり、呼んで字のごとく「生乳(なまちち)」です。牛が出した乳そのもので、牛乳のように熱を一切加えず、殺菌してません。いや、殺菌の必要がない。といえます。
はじめてこの話を聞いたとき「それは、絶対に無理だろう。」と思いました。なぜなら、若かりし頃北海道の牧場で住み込みのバイトをしたことがあるんですが、どんなに綺麗な牧場でも、動物を扱う以上、衛生上の問題から各種の菌の発生や混入(大腸菌など)は避けられないという先入観があったんです。まして、それを食品として販売することなどできるのであろうか。

できるんです。いえ、牛乳を生産する、という過程においてはこれ以上ない極限の手間をかけ、「できるようにした。」というのが正しいのではないでしょうか。

これが、「想いやり生乳」の奇跡たる由縁です。

おもいやり2

ⓚAll Rights Reserved.Photo by Kazz (無殺菌という文字に注目)


細かいことは置いておき、とりあえず飲んでみます。
想いやりファームは、レストランのようにお店が併設されているわけではなく、本当に事務所の一角の冷蔵庫にできあがっているこの「想いやり生乳」が置いてあります。
事務デスクが数個並べてあるだけのやや拍子抜けするぐらいシンプルな場所でこの生乳を飲む姿は、休憩中の従業員といった出で立ちでしょうか。皆さんお仕事をしてらっしゃいます。

「私たちはこれ一本でやっております。」

この物言わぬ背中の自信に、こちらも、「心して飲ませて頂く所存でございます。」

そっと一口、「ほぅ・・・これは・・。」

生の牛乳というと、とかく「濃い」イメージがあったが、この、「想いやり生乳」は驚くほど軽く、ほんのり甘い。
乳牛の種類が違うのか、バイトをしていたとき興味本位で飲んだ「生乳」とは全く違う。
サラッとしていて口に残らず、牛乳独特の匂いがない。

似て非なるもの。

こんなにも違うものなのだろうか。
勿論美味しいのだが、牛乳という先入観でのむと驚嘆する。いや、寧ろこちらの方が本当の意味での牛乳(生乳)なのか。

おもいやり3

ⓚAll Rights Reserved.Photo by Kazz


そして、ここ、(有)想いやりファームにはさらにレアなものがある。それが、この「想いやり生乳」を使ったソフトクリームだ。(4月~11月までの限定)

これを頂くにあたりひとつ確信できることがある。

それは、「必ずや美味しく、食べたことの無い味」であろう。間違いない。

「!!」(予想は完璧に的中。)

・・こんな感じのソフトクリームは食べたことはない。まず、甘くない。(笑)いや、微妙に甘いのだが、巷にある人工的なただただ甘いだけのソフトとは違う。そして、単純に、脂肪分を加えたらこうなりました的な、これまた巷にあるソフトとは全く違う。優しい甘さとコクがある。口溶けは良く、こちらもサラッとしている。変な残り方は口の中には無い。

「堪能したなぁ。」


さて、いいことずくめの様に思える「想いやり生乳」だが、我々消費者にとって直結する弱点が無いわけではない。
販売ルートや生産性、そして「価格」である。180ml で約400円する価格は、単純な額面からみれば、決して安いとは言えない。とても、毎日一本というわけにはいかないだろう。
それらをどうとらえるかが今後の「想いやり生乳」の運命の鍵を握ることはいうまでもない。この生乳は、信じられないほどの手間をかけてつくっている、謂わばこの牧場の方々の「作品」のようなもの。我が子同然の生乳にかける熱い思いに感動と尊敬の念を持ちつつ、この場を後にした。

そして、思った。

この、

極めて希少なミラクル・ミルクを絶滅させるわけにはいかない。

想いやり生乳。素晴らしい名前ではないですか。生産者の方々が我々をに「想いやり」を持って送り出してくれた生乳。「想いやり」とは相互あっての大事な言葉。

今度はこちらがこの生乳を「想いやる」番です。








想いやり生乳p







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