約10年間の楽しみ。
01 14, 2012
さて・・。
過去自分が撮影した写真から「国宝」と名の付くところをピックアップしてひとつのフォルダに入れようと整理しているところなのですが・・・。
せっかく行ったのに写真に納得がいかなかったり、微妙にピントがキテない写真が結構ある。
総じて、再撮影するためにもう一度訪れなければならない国宝がでてきてしまった。・・ハハハ・・。
い、・・イヤ、笑い事じゃない。
国宝建築に一段と興味を持ったここ数年だから余計に気になるのかも知れないが、現在自分が拝観していない国宝建築の屋根などの葺き替えがあちこちで行われており、見に行きたいのに見に行けない歯痒い状態が自分の中で続いている。
まぁ、外にある「建築物」である以上、傷みを伴うのは当たり前といえば当たり前だが、屋根の葺き替えなどにより一気に「年式相応」から新しくなり過ぎることによる雰囲気の変化が何となく悩ましいところではある。
解体修理直前に訪れることができた上の写真、奈良・薬師寺東塔もそうした中のひとつである。いよいよ修理に入ったようだ。
この最後のチャンスに、こともあろうか天候が悪く、カメラの調子も今ひとつ。モニターで見る写真も自分的には今ひとつである。結果的に失敗撮影であった。これはカードにしたくないなぁ・・。
ただ、そうもいってられず、この薬師寺東塔に限って言えば、まっさらな状態で撮影するには修理終了まで待たねばならず、それがこれから約10年かかるそうだ。
約10年間・・ひと昔分かぁ・・。
約10年間もこの優美な姿を見ることができないのか・・。
つまり、約10年間再撮影ができず、国宝カードのコンプリートも10年保留か。(・・笑)
確かに10年は長く、屋外にある文化財の修理はある意味宿命ともいえるが、決して悪いことばかりじゃない。
こうした解体修理に伴い色々な謎がわかることがある。薬師寺東塔が今日まで実際何回ぐらい修理されたことがあるのか不明だが、今回も最新の技術により多くの謎が解明されることはほぼ間違いない。
そして、更に良いことと言えば、こうした大修理の際は希にではあるが解体の状況を一般的に公開するときがある。また、テレビの番組などでドキュメントとして特集が組まれる場合が多い
薬師寺東塔の場合修理に伴いそうしたものがあるかどうかまだ不明だが、こうした情報には自分の低いアンテナを張り巡らせておかねばなるまい。ピンポイントで訪れることができるかどうかは別として、もしそういう機会があれば是非訪れたいと思う。
ものは考えようだな。約10年間そうした謎をドキドキしながら待てるとは。
そして無事にまた美しい姿を「魅せて」もらいたい。