「うつくしま ふくしま」うつくしき国宝。 白水阿弥陀堂 屋根葺き替え見学リポート

06 06, 2012
白水阿弥陀堂 Shiramizu amidadou
Kazz日本全国古(いにしえ)の旅
白水阿弥陀堂1
さて・・・暑いっすね。(笑)
とにかく、ちょうど良い陽気なんてどこにいってしまったんでしょうか?おまけに蒸し暑さが既に始まってるので・・。
あ〜、そんな世間話からのくだりはどうでもいですね。失礼しました。

ところで、去る6月2日(土)に、とある見学会に行ってきました。
貴重な国宝建築の屋根の葺き替えです。場所は福島県いわき市にある
願成寺 白水阿弥陀堂。です。
1160年建立。藤原清衡の娘「徳姫」が亡き夫の冥福のために建てたものだといわれています。
実は、この6月2・3日の2日間には、奈良・薬師寺東塔でも第一回の見学会が行われ、どちらに行くか本当に迷いました。(抽選で当たればの話ですけど・・。)ただ、薬師寺の方はまだ定期的に行われるということで、チャンスがあるし、投入堂の屋根のヒントがあるかもしれないと思い白水阿弥陀堂の方にお邪魔することにしました。
今回は2回に分けて、その内容をエントリーしたいと思います。
いつもの当ブログですと、こういった場合非常に長くなり書いてる方も読んでる方も最後は飽きてしまうので、ごくごく簡単に行ってみたいと思います。

まず最初に御礼を言いたいのですが、
今回の見学会に尽力を頂き、関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
初めてこのような見学会に参加させていただきましたが、内容自体も充実しており、非常に楽しく、また、勉強になりました。東京から走ってきたかいがありました。
重ねてお礼申し上げます。
ありがとうございました。
白水阿弥陀堂3
白水阿弥陀堂に来るのは実は初めてなので全景自体がよくわかっていないのですが、相当に立派な浄土庭園があります。この浄土庭園は、発掘調査の際、遺構が確認され復元されたものであるということですが、結構大きいですね。
浄土庭園を持つ国宝ということであれば、そう数は多くないです。平等院鳳凰堂や白水阿弥陀堂はその筆頭ではないでしょうか。
白水阿弥陀堂2
さて、現在の白水阿弥陀堂はこのような姿になっております。
かつて訪れたことのある場所であれば全景写真などがあると思うのですが、初めて来たので残念ながらありません。
ですので全像はイメージを膨らませるしかありません。覆屋から見るとそれほど大きくない印象です。
今回の見学会は大きく分けて2部構成になっており、葺き替えの現場に入る前に職人さんによる実演や、自分たちで体験できるコーナーが設けてあります。
実際の屋根材(栩板)を整形する実演。鉋などを使った実演。漆喰などの整形実演など。
中でも、一番最初には見学者全員で50年サイクルで葺き直される栩板に自分なりのメッセージを書き入れるイベントがあり、皆さん50年後の未来への言葉を書き綴っていました。

えーっと、それでですね。本来ならもっと来場者が写っている臨場感のある写真がたくさんあるのですが、プライバシー保護のため職人さんの手元のみの写真をアップします。
白水阿弥陀堂4
古代から使われた「槍鉋」(やりがんな)個人的に道具の中でも興味があり、実際に削らせてもらいました。
これは確かに難しい。
一度に削れる面積が決まっているので、どんなに上手な人が扱っても仕上がりの材の表面は手で触ると微妙な凹凸ができます。比較材も置いてあり、槍鉋で作られた陰影が逆に味があってよい感じでした。
それにしてもプロの道具は凄いものです。木材への噛み込みが半端じゃなく、凄まじい切れ味です。また、プロはスーッとひと撫でで、途中で途切れること無く最後まで鉋を引いていました。出来上がった木屑は薄く、細く、まさに芸術品です。
SDIM1371.jpg
釿(ちょうな)などの道具が勢揃い。
SDIM1312.jpg
屋根に使う材は国産のサワラで職人さんの手作業で一枚一枚割かれ整形されていきます。
SDIM1323.jpg
漆喰職人の手際の良さが際立ちます。左官のまねごとなどやったことがありますが、キレイに整形するのは至難の業です。さすがプロです。
SDIM1326.jpg
竹釘打ちの実演では、目にも留まらぬ早さを目の当たりにして感動。
大概の人が「早すぎて見えねーっ!」とお決まりの注文で、超スローでの実演もやっていただきました。自分もやってみましたが、これを何十万回と繰り返すのはかなり大変です。あと、意外と竹釘が固く鋭くなっているので、ベテラン職人さんよろしく、素人が口に含んでカッコつけると、すぐにクチの中を切ります。(笑)
screenshot_106.jpg
白水阿弥陀堂 試作CG kazz zzak(+あい。)

白水阿弥陀堂の屋根は宝形造。国宝建築の中でこの屋根の形式を持つものはあまり多くないです。
パッと思い出すのが昨年訪れた九州最古の国宝 富貴寺大堂。あちらは瓦葺きですが、板葺きの宝形造というとさらに少ないんじゃないでしょうか。
宝形造というと、まず、シンプルな屋根なので大きさが目立ち、平面部分が多いのでキレイに葺かないと格好悪い。(素人に言われたくはないか。笑)
最近行った山梨の国宝・大善寺も非常にキレイな屋根を持っていましたが、白水阿弥陀堂は板葺きの中でも一枚が厚い栩葺(とちぶき)なので、表面上も杮葺のように柔らかい印象は無く、結構かっちりしています。
栩板自体が非常に珍しく、これが実際にどのように葺かれていくのか、楽しみです。
また、前述ですが、浄土庭園を含む場合、庭園込みの建物の意匠バランスとか色々と考えられているだろうし、かなり奥深く興味深いです。

というわけで、駆け足でのリポートとなりましたが、次回、覆屋に入って実際の葺き方を見てみましょう。(こっちのほうがメイン・笑)
多分2回では終わらないか・・。




0 Comments
Leave a comment
管理者にだけ表示を許可する
Top
プロフィール

Author:Kazz
Welcome to my blog

Kazz zzak(+あい。)へようこそ。
Kazz zzaK(+愛・逢・遇・合・・・ etc)
あい。は、人それぞれ。

英語で i は自分ということ。

Kazz zzak(+i)

色々な「あい。」と自分をプラスして
Kazz zzak+i=「Kazz zzaKi」

「カズ雑記」

身の回りの好きなこと。好きなモノ。
関心のある事。
写真と共に何でも書いていきます。

気に入ったらまた遊びに来てください。

尚、このブログ内全ての文章・写真には著作権があります。販売も行っておりますので
無断で使用・転載する行為を固く禁じます。

コメントは基本的に悪質で無いものは承認する方向です。
ただ、メールで個別に対応することは時間的にも余程のことが無い限りできませんので
コメント通してすることになります。宜しくお願いします。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター