日本一危険な国宝31

08 06, 2012
三徳山 三佛寺 投入堂(完全解剖 製作編)20
Mitokusan Sanbutsuji Nageiredou (kanzenkaibou-seisakuhen) 20
Kazz日本全国「古(いにしえ)」の旅
screenshot_143.jpg
いや〜、何でこんなに暑い・・、いや、熱いのでしょうか。(笑)
これだけ熱いと、とてもじゃないけど出歩こうなんて思いません。何か休日とはいえ道路も閑散としているようだし・・。
ただ、それでも日中熱いのはまだ我慢できるのですが、夜中に熱いのは勘弁していただきたいものです。21時で余裕で28度ぐらいありますからね。・・もう笑うしかありません。
これでは節電しようにも先に自分の身体の方が参ってしまいます。

さて、当ブログはそんな熱さ(笑)にも負けず、進めていきましょうか。
珍しく前回からの続き「日本一危険な国宝 投入堂 完全解剖制作編」今回も前回同様「西側小庇群(小庇1=隅庇・小庇2=西側面庇)」をエントリーしていきます。
とりあえず、続きのエントリーなので、まだご覧でない方はこちらを先にどうぞ。↓
日本一危険な国宝30
※クリックで新しいウインドウが開きます。

始まる前になんなんですが・・・。
前回から「庇」を扱ってるんですけど、投入堂の場合そのビジュアルや、たどり着くまでの道程がド派手すぎて、それこそ以前やった建築方法なんかの話だとそれなりに盛り上がるんでしょうけど、前回の「高欄」もそうだったように、今回の「庇」も確かに地味だなぁ・・・。興味持ってる人っているのだろうか。(笑)
screenshot_142.jpg
さて、とりあえず見てみましょう。
西側 小庇1(ブルー)と 小庇2(レッド)が並ぶ正面やや下から見てみます。
収まり具合はこのような感じでしょうか。
前回の小庇1から今回はその焦点を小庇2に移します。
個人的に初めて投入堂見たときの印象ではこの西側の小庇1と小庇2の位置関係がよくわかりませんでした。
いや、よくわからないというよりも、なんで小庇1が必要なのか?と。
位置を少し下げて縋破風(すがるはふ)で屋根を回せばいいんじゃないかと思っていたのだが、これに関しては投入堂を知れば知るほどその理由がわかってきて、こうした部材が「新・増築問題」に起因するところなんだと納得するようになってきました。
screenshot_145.jpg
まっ、その新・増築問題はこのブログではまだ本格的に取り上げないこととしているので、まずは小庇2です。
この小庇2なんですが・・・。
こいつもイマイチよくわからない部分があるんですよね・・・。(泣)
どこがわからないかというと、まず、垂木の長さが3種類ありそうです。
部材は垂木が20本、破風が2枚、垂木の連結材が2本、茅負が1本で、おそらく小庇1とそれほど変化があるようには見えません。・・というか、この小庇2は実際にも細部は見えません。(笑)
基本的には小庇1と同じようで、延長したままだと垂木にぶつかる北側の何本かと、南側の何本か、それを短くカットして横の連結部材で連結し剛性の確保。構成的にはそのような感じだと思うのですが、小庇2の場合にはその組付け位置にやや問題がありそうです。
screenshot_147.jpg
西側部分の主屋根の垂木何本かを外しました。
実は図面上だと、この小庇2の垂木は天井と扠首(さす)の間に収まっているようです。
だけど、この長さだと何本かの垂木は部分的に扠首が邪魔しています。短く切らざるを得ない状況のはずであるのですが、何らかの方法で巧く組んでいるか、やっぱり短く切っているか・・。
screenshot_148.jpg
具体的には、写真のように垂木のスパン的にも必ずどこかの垂木が長さ的に逃げ場が無くなり、扠首の餌食(笑)となるため、短くカットされることになっているのではないかと思う。ちなみに小庇1・2ともに垂木のスパンは約20センチだ。
まぁ、これに関しても何番目の垂木がどのくらい短いかというのは残念ながらわからない。
screenshot_151.jpg
screenshot_152.jpg
ちなみに、上の写真はまだ取り組んでいない愛染堂側(東側)の小庇3だが、この垂木の長短に関して、愛染堂側の小庇3は実は僅かながら屋根の位置が小庇2よりもやや低い位置にあり、この扠首の下の梁の部分に丁度良く収まっている。もちろん船肘木などが邪魔しており、短くカットされる部分はありそうだが、全体的な垂木の収まりは小庇2よりも遙かに良い。小庇2の垂木をあえて配置してみたが、垂木の高さはこれだけ違いがある。また、この東側の垂木のサイズを比べると、長さは小庇2の方が長く、約2.6m(一番長いと思われる垂木)愛染堂側の小庇3の方は約2.2mぐらいである。
現在見ることのできる投入堂のシンメトリーは左右対称ではないが、初めからやっているとするならば、やってできないことはないだろうこうした取り付け位置にしても微妙に違いが出ている。こうしたことが増築説を有力にしているのかもしれない。
screenshot_146.jpg
真俯瞰状態から見るとよくわかるのですが、この小庇2は投入堂の切妻、棟木から対象の両側の垂木とほぼ同等の長さで約4.3mほどあります。
画像では垂木の長いものと短いものそれぞれ北と南で何本かずつ制作しておりますが、実際の投入堂の小庇2の垂木がこのような組み合わせで作られているかは残念ながら定かではありません。
ただ、これは「謎」なんてものではなく、堂内に入ることができればわかることで、修理関係者や構造的にもご存じの方はいらっしゃると思います。
screenshot_149.jpg
最後にもう一度身屋と小庇1・2の位置関係を見てみます。
今回の小庇に関しては不明な点があり、特に小庇2に関してはまた保留の問題が増えた。
おそらくこれから取り組むであろう愛染堂もわからない部分が多く悩むことになるであろう。そうしたことをできるだけ追求したいのだが、実際問題としては、なかなか難しい。
ただ、今後にも言えることだが、このようなわからない部分に一歩踏み込めるか否かで大きく変わるんだろうな。建立方法などと違い答えのあるものであるのだからそれをしないと「完全解剖」なんて謳ってられないし、存在意義すら無いだろうな。答えが合っているか合っていないかは別として、わからないながらも多角的に検証せずにやめることは、こうしたものを書いていく意味がない。こんなんであれば「完全解剖」の看板を下ろすか、いっそのことやめた方がいい。

これだと図面からわかる範囲で立体にトレースしているに過ぎない。

0 Comments
Leave a comment
管理者にだけ表示を許可する
Top
プロフィール

Author:Kazz
Welcome to my blog

Kazz zzak(+あい。)へようこそ。
Kazz zzaK(+愛・逢・遇・合・・・ etc)
あい。は、人それぞれ。

英語で i は自分ということ。

Kazz zzak(+i)

色々な「あい。」と自分をプラスして
Kazz zzak+i=「Kazz zzaKi」

「カズ雑記」

身の回りの好きなこと。好きなモノ。
関心のある事。
写真と共に何でも書いていきます。

気に入ったらまた遊びに来てください。

尚、このブログ内全ての文章・写真には著作権があります。販売も行っておりますので
無断で使用・転載する行為を固く禁じます。

コメントは基本的に悪質で無いものは承認する方向です。
ただ、メールで個別に対応することは時間的にも余程のことが無い限りできませんので
コメント通してすることになります。宜しくお願いします。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター