六本木で宇宙を感じた日。『 国宝 曜変天目茶碗と日本の美 』

09 06, 2015
曜変とびら41
さて、
2015年8月5日〜9月27日まで六本木のサントリー美術館で開催されている「国宝曜変天目茶碗と日本の美」を見に行った。
大阪藤田美術館所蔵の展示品の数々。東京でのこれらの展示は初開催らしい。自分も藤田美術館には行ったことが無く、コレクションを拝見するのは初めてだ。
折角なので既見のふたつをCGで並べてみた。
曜変扉2
言わずもがな、注目は日本に三碗しか無い国宝曜変天目の一つ、通称「藤田天目」に集まる。上写真左が藤田天目。(※右の曜変天目「稲葉天目」は今回展示されていません。)
曜変天目茶碗は多くの謎を含んだ茶碗である。作者不明。なぜ、日本にあるのか、どうしてこのような模様ができるのか、偶然出来たものか、なぜ同じような大きさなのか、などなど・・・
数々の謎を含む曜変天目。そうした謎を具現化するように、妖艶なる姿に魅了されていく。
IMG_0204.jpg
中はいくつかのセクションに分かれており、藤田天目は最後に単独展示されている。
土曜日の午後とあってある程度の人混みは覚悟していたが、思いの外混雑は無くゆっくりみることができた。
ファーストインプレッションは、ありきたりだが、「うん、これは紛れもなく宇宙だ。」である。
サイズは以前見た稲葉天目と非常に近く、然程変わらない感じで、云われる「サイズや造りが似ていることから、これら曜変天目の作者は同一人物では無いのか?」と推定されるのも納得できる。確かによく似ている。
とはいえ、見込みの感じは対極にあるようで、ど派手な稲葉天目と比較的地味な藤田天目。ただ、曜変が面にも現れている藤田天目の方がより宇宙を感じる。単眼鏡で細部を観察。細かい傷などにも変化が現れており、それらは宇宙を走る流星のように見える。
宇宙以外形容のしようが無い。(笑)相方は、藤田天目の宇宙に対し、稲葉天目を「極めて綺麗な深海から立ち上る泡の情景」と表現した。
曜変8
左が今回展示の藤田天目 右が静嘉堂文庫所蔵の稲葉天目(CG)

道具としての茶碗の役割はあくまでお茶を飲む・点てる為のものに過ぎないが、侘びさびの極にある茶室にいきなりこの茶碗が登場したらどうだろうか。鑑賞用としては誰が見ても驚嘆すること間違いないが、黒楽や赤楽といった静美というものがあまり感じられない。また、この茶碗でお茶を飲んでも多分緊張しすぎて美味しくは無いだろう。(笑)
勿論比べること自体が間違っているのかもしれないが。
こうした茶碗はある意味奇跡的に誕生し、我々の目の前にある。
今日はいい目の保養をさせてもらった。素晴らしい茶碗である。
曜変8
これで、世界に三碗しか無い曜変天目の二碗は鑑賞させて貰った。(ちなみに、並びの右にある静嘉堂文庫所蔵の稲葉天目は静嘉堂文庫リニューアルに伴う2015年10月31日から展示予定)
残り一碗、龍光院所蔵の曜変天目は滅多なことでは表に出ない。調べると1990年、2000年と開催された「大国宝展」に展示されたことがあったのがわかった。それでも10年に一度。最近の展示は残念ながら無いようで、時を待つしか無い。
さて、残りひとつはどんな宇宙を魅せてくれるのだろうか。



0 Comments
Leave a comment
管理者にだけ表示を許可する
Top
プロフィール

Author:Kazz
Welcome to my blog

Kazz zzak(+あい。)へようこそ。
Kazz zzaK(+愛・逢・遇・合・・・ etc)
あい。は、人それぞれ。

英語で i は自分ということ。

Kazz zzak(+i)

色々な「あい。」と自分をプラスして
Kazz zzak+i=「Kazz zzaKi」

「カズ雑記」

身の回りの好きなこと。好きなモノ。
関心のある事。
写真と共に何でも書いていきます。

気に入ったらまた遊びに来てください。

尚、このブログ内全ての文章・写真には著作権があります。販売も行っておりますので
無断で使用・転載する行為を固く禁じます。

コメントは基本的に悪質で無いものは承認する方向です。
ただ、メールで個別に対応することは時間的にも余程のことが無い限りできませんので
コメント通してすることになります。宜しくお願いします。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター